First Kiss

幸坂かゆり Weblog

カテゴリ: Nouvelle&書き物関連

IMG_7236
2021年初の更新になります。遅い(笑)
こちらを訪れてくださる皆さんはお元気ですか?
急な寒さなどで体調を崩したりしていませんか。
暖かい飲み物でも、一緒に飲みましょう。

そして、私自身ですが、
昨年失ったものが私に思いの外、大きな打撃を与えていたようで、
急速に生み出したくなった。多分、物語を。
Twitterでは、日々日常の献立などをつぶやいていて、
料理もどこか創作だとは思うし、もちろん必要で嫌いではないけど、
充実感があるのはやはり物語に没頭できたあとだった。
ある日、父に次の日の些細なことをメモに残したとき、
余白が残ったため、適当なイラストを書き込んだ。
何だかわからない生き物だったのでそのまま、
「謎のいきもの」としてTwitterに載せた。

その謎の子が、度々メモをつける中で色んな表情を発して増えて行き、
結果、名前をつけようとアンケートを取った。
謎のいきものは、にゃぞ子、と命名した。
他にも候補があり、提案もいただき、そのお名前も可愛いので、
今後登場させたいと思っている。
にゃぞ子を描くのは楽しい。下書きも何もしないで描くので、
本当に謙遜でもなんでもなくシンプルに下手なのですが、
私の指そのままに、にゃぞ子も必死に応えてくれるので幸せになる。
何より、にゃぞ子はずっと生きている。私がいくらでもエピソードを生み出せる。
猫たちと暮らした日々が残り、ぽっかりした空間に突如、にゃぞ子がやって来た。
偶然でも、いや、偶然だったからこそそれは不意に私の胸に住み着いたのだろう。

そして、つい昨日のことだが、再びTwitterにてハッシュタグでお題が流れて来た。
「あなた、桜、涙」という言葉を使って文章を作る、というものだ。
むくむくと書きたくなって、文字数が決まっているひとつのツイートでは足りなくて、
そこからみっつほど続きにしてとても短い場面を書いた。
もちろん、推敲を少しだけしたけれど送信してから重複していた言葉が気になり、
ひとつだけ削除してツイートし直したけれど完成させた。

こちらから読めます↓

思えば、物語として文章を書いているとき、すべての日常が消え去り、
「あなた、桜、涙」の場面しか頭の中になかった。
物語を作ることは、私自身のカウンセリングになっているのだろうか。
にゃぞ子も、急に参加したお題の文章も、書き終えて、
ずっと必要としていたものだと判った。

音楽や、スポーツ観戦(主にテレビ)など大切なものはたくさんあるけれど、
それらを愛して行ける器を作り、ろくろを回し、
更にたくさんのものを愛せるように器を広げて行く必要があった。
器の栄養素は物語を創作することだった。
悲しい現実も、届けられなかった花束も、創作の中では喜びに変えて行ける。
支えになって、心の器にまた少し余裕ができて栄養を注ぎ込める。
ただ時折、忘れてしまうだけだ。だからこれからも何度も忘れて、
それでもしぶとく思い出していけたらと思う。
にゃぞ子も、哀しみの小舟に乗った桜を見る「僕」も私の一部分なのだろう。

冒頭のイラストが突如誕生した、にゃぞ子です。
これからも色んな彼女を描くので、見てね(笑)
IMG_7340 IMG_7360IMG_7336 IMG_7375
こんな感じで色々な姿を見せてくれます。
私ですらどんな彼女が出て来るのか予想できない。

今年1月、それは突然のこと。
文学フリマ、というものへの参加が決まった。
決まった、というより私からフリマのための作品を書かせてもらうことを頼んだ。少しだけ細かなルールがある中、昨年いたサークルを抜けてから初めての執筆だったので、自ずと力が入った。しかし完成した作品はどこか脱力するような、猫と青年の物語になりました。私が締め切りぎりぎりの参加者公募に滑り込んで書ける権利を手にしたそれは「猫アンソロジー」という猫への愛に溢れた企画でした。

こちらの「猫アンソロジー」は「コハク燈」さまにて、現在も販売されております。
可愛らしい表紙の他、中にも惹かれてしまう猫たちの絵が散りばめられ、更にはたくさんの作家さんの猫愛に満ちた力作が収録されております。絶対微笑みがもらえます。ぜひ一家に一冊お手元に!

😽猫アンソロジー「手のひらに猫」2020/01/19 発売
手のひらに猫表紙
😸お求めはコチラから↓ 本の他にも雑貨などがあり、楽しいショップです。


この1月以降は、しばらく自分の作った猫の物語について憑依しており(笑)
なかなか新作が完成しませんでしたが、アイディアはたくさんあり、中には書き始めているものもありますのでこれは2021年に向けますね。一年に一作でもいいから納得したものを書いて行きたいと思います。ちなみに私が書いたアンソロジー作品「永遠の恋」の黒猫マリのモデルはうちの愛猫、ななちゃんです。

この子
SN3S0094
少し吊り上がった大きな瞳でとても利発な子でした。可愛いでしょ♩
さて、そんな訳で執筆は一朝一夕でできるものではないので、そこを痛いほど理解しているため時には焦燥も抱えてしまいますが、まだまだ廃れるには早い。書きたいことがある。書かないと化けて出るくらい後悔する。だから2021年になっても、書いていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

startup-593327_640
今年に入り、小説を書くことが難しいと感じるようになった。
文章を書く時は、上手かどうかはさておき、いつもためらったりしなかったのに。
必要以上に筆が止まるのがもどかしい。どうしてなんだろう。

しかしそれにはきちんと理由があって。
いくつか原因になる事柄なんかも考えた。以前よく投稿していた場での「書き癖」があったり、日常の変化で本を読む頻度が減っていたり…etc, etc, でも一番の理由は、多分これだ。
「きれいに書こうとして、かっこつけるようになっていた。」
ちょっと気取ったふうに、小難しく見えるように。もちろんそういう文章が好きだからだけども、自然に出てくるものでなければそれはそのまま不自然になるし、肝心の思いが伝わらない。

だからここ数日、自分の過去の小説や読書感想、このブログなども振り返って読んでみた。
日によってかなり差がある。もちろん調子が出ない日もあり、それは(多分)自分にしか判らない部分だけど、それでも残すからにはある程度の水準というのかな、自分の中の尺度でその水準を満たしている文章だけを残したいと考えている。
その水準を上げ過ぎたのだろう。書き始めから妙にきれいに書こうとしてしまうものだから、肩に力が入って緊張して、つっかえて、言葉が繋がらない。今もまだ少し指が止まるけれど、それは新しいPCの文字入力に慣れていないという理由もつけておく(笑)その上で、意識してかっこつけていない分スムースではある。ただ文章自体はきれいではない。簡単な言葉ばかりだし、情報量も少ない。本来ならばもっと緻密で、きめ細かくなだらかで、短くても長くても情報量がぎゅっと詰まった重いケーキみたいな文章を想いを込めて書きたいと思うが、そうやって最初の一行から無理するから(笑)脱落すんねん(突然の関西弁)

そう。このように、色々ごちゃごちゃ絡めて、お喋りみたいな部分があるのが実は私の文章の特徴なのかな、とも最近、思ってきている(あまり認めたくなかったけど…)で、ぺらぺら喋るように書いて調子が良い時は上等だと思える比喩が生まれたりする。要するに日記的な感じでもう少し以前のように、ちょこちょこ更新していないと実際に紙に書く時のように書き方を忘れてしまうんだろう。学生じゃないから毎日ノートをつける訳でもない。大人になったらスケジュール以外に自らの感情を書いて行かないとスムースからは遠く離れてしまう。気づいているようで実は一番忘れやすいことだ。反省。

さっきからスムースという単語を何度か使っているけど、私が書くことで大事にしているのがこのスムース(smooth)という部分。だだだーっと書けること。もちろん推敲込みの話で。そこが強みだとも思っていて、1から書き出して100も1000も書いた中からいらない箇所を見つけて削る、という「大幅な推敲感覚」が私に必要なスムースで、それができないと来れば…焦りもしますね。自分の色だったり核だったりする部分なんだから。そこに気が付けて幸いだった。ずっと書けない理由も判らず、ただ慌てていたって解決しなかった。

そんな訳で、こうしてただ喋るように書く、という大事な部分、多分過去にも何度か書いているであろうこの部分をもっと意識的にやっていかなければ、と思う。いつでも本番に備えられるよう、普段から言葉の柔軟性を鍛えておかなくてはならない。ちなみにこのスムースは読まれて初めて活きる部分。書く時は表すものの倍以上、言葉が必要になり、そのあといらない部分を削る。当然、文字数は少なくなるが、それは大事なスムースのために必要な作業。

現在、夕飯の献立を考えるだけで憂鬱で、しんどくなってしまう精神状態だけど書くことは放棄できない。私は書くことしかできないから。もう、この間51歳の誕生日も迎えたことだし(これは大きい。もう人生の半分以上を生きているということだから)言い切ってしまおう。私にとって書くことは、脳から心を通って指先へ伝わり、PCのキーボードへと流れだし、視覚で感じること。生きてる、と。

------------------------------

※画像は StartupStockPhotosによるPixabay より。

inka2
昨夜、かなり長いこと寝かせた小説を蔵出ししたところ、
ものすごい下手さが湧いておりました。
ストーリーも、文章も、結びに向けての抑揚もおかしい。

2004年。私はこんなに回らない頭を持っていたのか、と今思います。
元々、エンターテインメント小説とは程遠かったのは確かですが、
それにしてもひどい。まずあり得ない状況が登場人物を悩ませている。
いや作者(私ね)気づけよ、気づかせてあげなよ、と頭を抱えました。
もう完成してしまったものは仕方ないので、
できる限り推敲、改変して小説ブログから、
大澤誉志幸さんの曲名を作品にするブログ、
「ソファーの上でロマンスを」へと移動して掲載しました。
これは、突っ込みどころ満載の掌編です。承知の上です。
しかし恐ろしいことに推敲する前の2004年のオリジナルは、
もっと酷かったということを考えると、マシだ!と思えるのです(作者がw)

軽く作品の内容に触れると、
恋人同士だったのに何らかの事情で会えないまま数年過ごしている。
ある日突然、女性宛てに送られてきたのはグアム行きの片道航空券。
差出人に名前も書いていないが字に見憶えがある彼女は行ってしまうのです。
そこで送り主の彼と再会するのですが、これまで会えなかった理由が酷すぎる…。
2004年のものは何度も書きますが更に酷いので、そのエピソードは丸ごとなくしました。
なので、何か起こりそう、しかし何も起こらない。ドキドキハラハラ、
…いや、ちょっと待って。そのまま!?  と、いうところで終わります。はい(笑)
すいません。山なし小説でございます。雰囲気を楽しんでいただけたらと思います。

なぜ舞台がグアムなのかと言いますと、
以前大澤さんのファンクラブにて物語と同じ日付にてグアム旅行の計画があったのです。
私はもちろん参加できませんでしたが、行ったような気分になるためにその日の月を調べ、
当初のタイトルには副題にファンクラブでついていた名前「Sweet Honey Moon」を、
お借りして付けていました。ハネムーンと初蜜のような月。発想はいいですよね(笑)

ただ、お話をかなり替えたので無駄にハードボイルドなシーンが入ったりして、
本当に何か起こりそうな気配がぷんぷんする小説となりました。
どうなったかは、あ、あなたの目で確かめてみてください!<(_ _*)>💦
ちなみに「g.o.a.t ブログ」、文字規制があるようで一気に載せることができず。
図らずも前後編に分かれてしまいました。
決して長くないし、引っ張りたくなかったので少し残念です。
もしよろしかったら作者がここまでボロクソに言う小説、興味本位で読んでみませんか?w

タイトルは大澤誉志幸さんの1998年のアルバム「Love Life」より、
「Private Heaven」と名付けました。優しい愛に溢れた傑作のアルバムでして、
その優しさと溢れ出すポップさをぜひ、小説にしてみたいと思っておりました。ぜひ。

ヒロインのイメージは我が家にいた猫、ななちゃん。冒頭画像の女の子は、Inka Williamsちゃん。気が強く、それでも包み込むようなまなざしを持っていることからイメージ画像にしました。

◆前編


◆後編


大澤さんのアルバムはコチラ↓

LOVELIFE
大沢誉志幸
ダブリューイーエー・ジャパン
1998-04-25

さて、遅くなりましたが新年一回目の記事です。まずこのご報告から。

幸坂かゆりも小説で参加させていただいた、
小説9編、イラスト9点が収録された本、猫アンソロジー「手のひらに猫」
2020年1月19日(日)文学フリマ京都にて、いよいよ販売されます!
主宰の笹波ことみさん(@kxtxmi)は「コハク燈」という創作サークルにて、
小説やイラストなどを書かれています。


◆文学フリマ京都

◆猫アンソロジー「手のひらに猫」
手のひらに猫表紙
表紙イラストはalmaさん。Twitter →(@alllma_original
A5判二段組/152p(カラー9p含) / 1200円
【さ-03】コハク燈ブースで頒布。

猫と暮らす世界は、
陰惨な未来も絶望も、何もかもがない世界。
手のひらで、猫の柔らかさに触れてみて。
その一瞬でしあわせは永遠になる。
ぜひ当日、お手にとってご覧ください!

なお、通信販売でも購入できます。
(「猫アンソロジー / 手のひらに猫」は2020年1月19日に販売開始)
しかし他の作品も表紙からして素晴らしいので、私もぜひ購入しようと思います。

◆Webショップ「KOHAKUTO shop コハク燈」
https://kohakuto.booth.pm/



今から楽しみで、どきどきします。もうあと少しですね。
昨年3月に、笹波さんの募集に声をかけてからこつこつと進めて参りました。
参加が決まった時に、自分が担当する猫の毛色を指定する、という条件がありまして、
わたくし、迷わず黒猫を希望しました。
そこから間もなく書かせていただけることが決定しました。

うちには猫がいるし、もちろん大好きだし、書きたい、書かせていただきたい、と思いつつ、
大事だからこそなかなかストーリーも浮かばず、夏になる頃までまったく白紙状態でした。
その後、ちらちらと脳内を駆け巡るものがあり、やっと手をつけることができました。

あらすじを少々。
大学生の一人暮らしの主人公の許に突然現われたメスの黒猫。
黒猫は野良で、飼い主がいない。しかしとびきり美しくしなやかな彼女を、
放っておくことができない。さあ、どうなる!

いえ、特にサスペンスでもなんでもありませんが、説明が下手で(笑)
脳みそを空中浮遊させ、自由に自由に書かせていただきました。
そんな幸坂かゆりの小説、タイトルは「永遠の恋」です。
熱過ぎない適温ロマンスが大好きな私の得意分野でございます。
どうか皆様、行ける方は当日、ぜひ、お手にとってご覧くださいませ。
どうぞ、よろしくお願い致します。

/ 追伸

文学フリマ京都は大盛況のうちに幕を閉じたそうです。
当日、私はその場に行けなかったけれどSNSや、同じく参加された皆様からの、
ダイレクトな生の声を読んではわくわくしていました。
余談ですが、その日は一日中眠かったので、
多分、魂の半分くらいは京都に飛んで行ってたのでは、と思います(笑)

参加が決まった時点で、進捗状況もこまめに報告していただき、
その都度、連絡を取り合えて不安になることもありませんでした。
実に気持ちの良いお仕事ができて洵に感謝しております。
今回は本当にありがとうございました。
また縁がありましたら参加させてください。

sofa_cade
短篇シリーズ「ソファーの上でロマンスを」全31作品、お引越しして公開しました。

この短篇シリーズは以前、別ブログで書いておりまして、
敬愛する大澤誉志幸さんの曲名をひたすら小説にするというブログでしたが、中途半端にしたまま更新を止めてしまいました。私の力不足が原因です。その後少々ほっといてしまった2004年から2006年にかけて書いていた…うーん、カテゴリとしてはライトノベルになっちゃうかな。その短篇たちを軽いものから重いものまで、基本的に甘いロマンス作品、31作をドーン!と別ブログにお引越しさせました。今とはかなり作風が違うので自分で読んでいてたまに歯が浮きます(笑)しかし、ぜひ気軽に遊びに来てください。こちらになります↓

「ソファーの上でロマンスを」https://beatrice.goat.me/ ※一番最初に説明があります。

そちらのブログのプロフィールとして紹介しているのが上画像です。
今回使用したブログ、g.o.a.t(ゴート)はKDDIのサービスで、縦書きで書けてイメージ写真も豊富です。ただ文章を書くだけであればとても簡単です。始まったばかりなのか、まだ細かい作業はできないようです。しかし、きれいな画像をここぞとばかりに使い、私の稚拙な2004年の小説を何とか読んでいただこう!という手段に出ました。縦書きで書ける、と言う割にすべて横書きですが…。
現在、大澤さんの曲名小説は休憩しているので、その頃に書いた短編は第一期ということでアーカイブとして作りました。またいつか、今度はきちんとアルバムごと、などテーマをはっきりさせて今の自分で書けたらと思います。

さて、この後の幸坂は、9月22日締め切りの「猫アンソロジー」の原稿に取り掛かります。
少しずつアイディアが出てきているのでそれをがっつり書いて、絞って、抽出したものを完成させたいと思います。以上、連絡でした。遊びに来てね~

猫アンソロジーバナー
新元号が決まりましたね。

「令和」

しなやかで強そうなかっこいい元号だな、という印象です。何もわからないけれど希望を感じられるという心持ちがとても心身に良い影響を与える気がします。

さて、話をいきなり自分に寄せますが、
3月1日に発行した新刊「君と僕の記憶のすべて」から、はや1か月経ちます。
時が過ぎるのが最近本当に早く感じます。そこから3月31日に、
こっそり表紙デザインと内容を変更し、BCCKSさんから紙の書籍の販売も行いました。
もちろんこれからも無料で読むことはできます。
ただ単に著者が紙と言うもので手にしたかった、というのが理由です。
そんな訳で紙の方は売り上げ0ですが閲覧して下さった方が60人もいらっしゃって、
EPUBも13冊ダウンロードしていただいております。大変ありがたいことです。
kimi_boku8 kimi_boku1 
右が最初に発行した時の表紙
左が31日にこっそり変更した表紙
(どうしても画像の大きさが揃わない…)

その後、以前参加させていただいていたサークルを離れ、
これからどうしようかと考えていたところ、
ツイッターにて来年の文学フリマに発表する予定だと言う小説を募集しているのを見つけました。
しかもその内容は「猫アンソロジー」!
「手のひらに猫を乗せるしあわせ」とキャッチコピーがついていました。
冒頭の可愛らしい画像が「猫アンソロジー」のバナーでございます。

そちらを笹波ことみさん(@kxtxmi )が主宰で 書き手さんを募集しており、
締切日に知ったのでギリギリのダメ元で応募しました。何とか間に合い、
そこから応募要領の条件を満たした方を選別し、当落が決まる、とのことでした。

それから数日後、メッセージが届き、幸坂、当選いたしました。
私は黒猫が出演する物語を担当することになりました。締め切りは9月22日、
何としてでも傑作を書きたいと思います。がんばれ私。
まずは一ヶ月間、猫の書籍群を読み、そこからテーマを決めて書き始めようと思います。
アイディアはいつも書き留めておけるようにメモを持ち歩いております。


先月は悪夢のような鬱状態に悩まされて何もできない状態でしたが、
カウンセリングの場で思い切り感情を出せたことが良い方向に向かったようで、
もちろんまだ気は抜けないけれど、それでもふつふつと元気は復活しています。
これから春もやって来るし、私のスピードを保つことを忘れず、色々行動できたらと思っています。
あ、それからもうひとつ発表したいことがあるのですが、それはまだ少し時間がかかるので、
完成次第、ブログにて報告します。久しぶりにブログを書くと、まあ長くなりますわ(笑)

ではまた近い内に!

kimi_boku1
幸坂かゆり / 著「君と僕の記憶のすべて
2019年3月1日、BCCKSさんから電子書籍として新作の本を刊行しました。
タイトルをクリックすると本の詳細ページに飛び、そこから読めます。
完全無料公開しておりますのでぜひご覧ください。

しつこいくらいあとがきや解説にも書いたのですが、2006年頃から2018年にかけて書いた小説の中から12篇選んで1冊に纏めました。過去のブログや掲載していただいたサイトの作品もありますが、今回本に纏めるということでかなり執拗に推敲し、中には物語が変わってしまったものもあります。そのくらい成長しているのだ、と思いたいです(笑)

この本を作ろうと思ったきっかけは2006年から書き続けていた「微?エロで32のお題」というお題サイトさまからお借りした32編の物語が2018年にやっと書き終えたからでした。
書いている途中でお題サイトさん自体が消滅してしまった、ということもあり、実際自分でも途中で投げてしまおうかな、とか思ったことは一度や二度ではありません。
それでも半ば意地と、やはりどこか最後は自分自身で読みたいと言う自己満足的な部分があり、この32編を1冊に纏めて本にしよう、と思い立ったのが発端です、が、いざ纏めてみるとなんというまとまりのなさ。酷すぎました(笑)そのままだと自分の好きな作品もおかしなふうに見えてしまうような違和感。そういうものを感じまして色々削っていくうちにどんどん違う内容になり、32のお題も関係なくなり、気づくと私がこれまで生きてきたことをまるで彼岸から見ているような不思議な物語が集まりました。

表紙の無防備に肢を投げ出して毛づくろいをしている猫は、らむ子さん。
かゆり家にいてくれたやさしい女の子です。彼女の写真を偶然見つけて表紙にしようと決めてから、タイトルも内容もすべて変化したほど彼女の存在は圧倒的でした。そんな彼女の写真からは「あんまり攻撃的なおはなしじゃないほうがいいよ」というメッセージを向けられているような気がしました。まともに顔も映っていないのになぜだか私に語りかけてくれていました。らむ子さんはやさしい子だったから…。私は彼女のメッセージを受け、できれば表紙に恥じないような本にしたい、と思いました。

3月1日、というのは自分が決めた締め切りです。
これだけはどうしても守りたかった。編集者がいないので自分で規制を設けるしかありませんでした。そんな訳で過去作品の推敲のすさまじさは格闘としか言いようがありませんでしたが、随分読めるようになったと思います。
そしてタイトルにもなっている「君と僕の記憶のすべて」はこれまでの作品の中でいちばん素直で、自分に近くて、希望も見える大好きな作品になりました。本なので随分字数も増やせることができたので削ってきたものをすべて注ぎ込めました。なんてことのない物語、と言ってしまうのは容易い。けれど私が考える小説はストーリーありきではなく、心の記憶と風景の描写がまずありき、なのです。まだまだ修行しなければならない部分は山ほど見えますがそういった折れることのできないものが自分の中にあるのなら大丈夫だと思えます。
何だかだらだらと書いてしまいましたが、そんなふうに思えたこの本。今回は電子書籍ですが、ゆくゆくは書籍化にもする予定です。そこは自己満足で私自身が紙で読みたいというだけです。値段もつきますし、もしもそれでも購入したいという方がいてくれたら非常に嬉しいことです。

とにかくです! こうして無事刊行できた大事な新刊。
ぜひたくさんの方に読んでいただきたいと思います。ぜひご一読くださいませ。

こちらも好評発売中です。↓ ※アフィリエイトではありません。



花の名残り
幸坂かゆり
BCCKS Distribution
2015-08-17

※この文章は、とあるWebの公募に応募したものです。落選してしまいましたがこの日のことは今でも瞬時に思い出すことができます。ひとつの思い出としてブログに残しておこうと思いました。
uchi_sora
20代後半の頃、現在のカフェのような軽食喫茶に勤務しており、
仲の良い女友達が仕事帰りに時々寄ってくれた。その日もそうだ。混雑した昼も過ぎて客の減った店内で私は少々疲労があったが、何かを言いあぐねているように見えたのでしばらく自然に任せて黙っていた。やがて彼女の方から口火を切った。

「あたし、結婚することにした」

彼女とは小学校から高校に入るまでずっと同じクラスだが性格は正反対だ。私は内向的。彼女は好奇心旺盛で行動力がある。そんな私たちは行動範囲が違うので一緒にいることは少なかったがなぜか気が合い、ふたりで旅行などに出かけた。20代になると彼女は同じ職場でアルバイトをしている大学生の恋人ができた。彼とは喧嘩と仲直りを繰り返しながらも続いていたが大学卒業後は実家のある街に帰ると言う。彼の実家は海を越えた遠い場所だが彼女に一緒に来て欲しいと言った。つまりプロポーズされたのだ。しかし彼女はこう答えた。
「結婚なんて考えたことなかった」
私と彼女の気の合う部分に、結婚に憧れを抱いていないという点がある。そのため、他の友達が婚活などの話を始めるといつも饒舌な私たちが困って黙り込んでしまう。それが突然現実として彼女の眼前に迫っている。私はただ彼女の戸惑いや葛藤を聞くことしかできなかった。

そして彼女が考え始めてから数週間経ち、出した答が先ほどの言葉だ。私はメレンゲが溶けていくようにまろやかな気持ちになり、瞬時に『おめでとう』と口に出していた。海を越えた街で暮らすことを選んだ彼女に、心から幸せになって欲しいと思った。彼女が店を出た後、スタッフに『先を越されたな』と冷やかされたが、もしも言われたのが私ではなく彼女なら辛辣で的確な言葉を返すだろう。彼女は彼について行くのではなく彼と一緒に暮らし、一緒に何かをしたいと考えたから決めたのだ。そこに先も後もない。
そこから双方の話はすぐに決まったが出発にかなり日にちがあったので『少しの間ここでバイトしない?』と話を持ちかけると彼女は喜んで提案を受け容れた。

ところが、同じ職場で終始一緒にいるようになると、元々の性格の違いが炙り出されたように彼女は信じられないほど感情的になった。普段何を言われても冷静に言い返せる彼女が雑誌の占い如きに涙ぐむようになり、同様に普段気にしないようなことに怒りを爆発させた。感情の波が激しくなった彼女のどこをどうなだめたら気持ちが落ち着くのか把握できず、私はしばらく彼女を友達だと思うのをやめた。毎日は殺伐としたものとなり、気軽に一緒に働こうなんて誘ったことを悔やんだ。そのままで彼女のバイト期間は終わった。

すると、憑き物が落ちたように私たちの仲は元に戻った。何の理由もなく突然に。私は彼女にバイト中の様子を伝えると、彼女も自分の何かがおかしいと感じながらどうすることもできなかったのだと教えてくれた。そこからはふたりで反省し合い、歩み寄り、きちんと話をした。彼女だって感情の起伏くらいある。それは私にも言える。今回のことで私たちは初めて苦い経験を味わった。けれどもう何のわだかまりもない。そしてあれはマリッジブルーだったのかも知れないと今なら思う。

出発当日、私はあらかじめ見送りはしないと彼女に伝えて店にいた。しかし突然彼女が店にやって来た。
「え? どうしたの? 飛行機の時間大丈夫?」
「皆さんにもお世話になったから」
彼女はスタッフ全員に挨拶して回り、私の前に来たところで立ち止まった。
「今度......」
彼女が改まって言葉を止めた。
「うん」
「遊びに来て。いつでも気軽に」
彼女は私の手をぐっと握ってから店を出た。窓から彼女の後ろ姿を目で追うと何度も振り返って手を振ってくれた。私も彼女の姿が見えなくなるまで手を振り返した。

その後、彼女は離婚したが帰ってこなかった。とても住みやすくて面白い街だからと言うのが理由だ。現在40代になった今も私たちは飛行機に乗って互いの住む街に会いに行く。変わらずに話は弾む。おまけに年齢を重ねて話題も増えている。遠い街でひとりになって歩く彼女は世間と言う遮るものを素早く翻し、とてもしなやかだ。いくつになっても楽しく笑い合える女友達。沢山の経験を踏まえた私たちは絶対これからの方が楽しくなる。そう確信している。

※ ※ ※

信頼のおける「おんなともだち」を持つのは宝だと思っています。それは心から強いものです。その強さは常識をアップデートしない人たちの言う「女は強い」という概念ではなく、竹のようにしなる臨機応変さだと思うのです。「me too」運動も起こる昨今、時代は見えないところで変化しています。
「おんなともだち」は細やかで勇気があります。
時にきつい真実を投げかけ、時にそっとしておいてくれる。そして私からも発する彼女たちに対する細やかさや伝えたい言葉も受け止めてくれます。年を取った時、自分で稼いだお金、保てるだけの健康、おんなともだち、と言う三種の神器が存在してくれれば、鬼に金棒、基、悔いなく笑ってあの世に逝ける気がしています。そんなことを自らの経験から今回のテーマで書いてみたいと思いました。

小説の更新は久しぶりです。
「微エロで32のお題」29作目を「L'oiseau Blue」にて公開しました。
rain
「埋み火」(うずみび)
http://blog.livedoor.jp/y_yukisaka/archives/52274817.html

埋み火とは、火鉢を消した中で完全に消えきっていない火、つまり種火のことです。
この種火によっていちから火を熾すより早く火が熾るようになります。
私がこの言葉を使ったのはどんな燃えかすの中にも火はある、というもので、
お釈迦様の説法の本にも書いてあって参考に読みたかったのですが見つからず。
きっとこういうのってあとから忘れた頃に出てくるんですよね(笑)
もう消えてしまった火も実は隠れているだけで残っているのだと、
その部分を恋に置き換えて書いてみました。

タイトルに火を使用しているけれど裏のもうひとつのテーマは水です。
だから最初、タイトルに迷ったのですが水を主体としたタイトルにしようとすると、
どうも横文字ばかり浮かんでしまって、それも悪くはないのですが、
今回の小説に限っては日本語がいいなと思い「埋み火」を選択しました。

ずっとメモ帳などに思いついたことをつらつら書き、
アイディアが少しずつたまっていった頃、
気づくと充電期間に入ってから5ヶ月が経っていました。
あの電池切れの状態のときはもうこれ以上何も書けないのでは、と、
思っていたほどなのに、またこうして書くことができました。不思議ですね。
もちろん適当なものではありません。適当どころか今回書いた小説が、
今後自分のテーマになるような気がしています。
その種火のようなものが文章の中に埋め込まれているのだと思います。
今回はお題ありとは言いながらないようなものだったので、
完全に書きたいものを書きました。起も結もないまったく自由な小説。
自由だから下手したら物語すらないかも知れません(笑)
でも私が望んでいるのは実はその「物語のなさ」で、
揺れたまま答えの出ない文章を書き続ける旅のようなものを綴っていきたいのです。
今回の「埋み火」はその決まった方向性での一作目としてちょうど良かったと思っています。

なのであらすじは、と言われると、少し困ってしまうのですが(笑)
ジャンルとしては恋愛です。故に性描写も少々ございます。
起承転結のはっきりした小説がお好きな方にはつまらないと思えるかも知れませんが、
これが幸坂かゆりの目指すものの一歩です。
どうぞご一読くださると嬉しく思います。

↑このページのトップヘ