
一端STBを出た私たちお仲間ご一行は、暑い道のりを歩き、
近くにあるコンビニへとやってきた。
何も買わないのにただ涼むために来店したという、
図々しい客ではあるが(笑)
私の住む町のコンビニにはない画期的なサービスがあり、単純に楽しんだ。
そしてそこで、大澤さんが全巻持っていると言っていた、
「20世紀少年」の作者、浦沢直樹氏の特集を組んだムックを発見。
M姉さんの背中をばしばし叩き、店員さんの如く薦めた。
見事にゲットさせた私は良い店員になれるだろう(違
この日は、お祭りもやっていたせいか、
浴衣姿やお召かしをして歩いていた人たちが多く、
ファッションチェックなんぞをして冷やかしつつ、
歩いているうちにすぐにSTB敷地内へと入れた。
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Night Liveの席は、またまた大澤さんの真正面、
2列目でした。嬉しいです。幸せです。
エビちゃんモデルの福助のストッキングは、
自分らしくないほど色っぽいデザインだったけれど、
(黒いガーターストッキングに見えるけれど1枚というもの)
2列目なら堂々とさらけ出しても、まあまあ気づかないかな、
と思っていたりした(てか福助というな)
またまた食事とオリジナルカクテルを注文し、
しばし舌鼓を打つ私たち、M姉組は、
カクテルを写真に撮ったりしてはしゃいでいた。
そこで夜のライブだし、と私は前日地元で探していたチョーカーを取り出した。
黒いレースの真ん中に石のお花がきらきらと輝くデザイン。
慣れていないため、M姉さんに頼み、
首を絞める勢いでオッケーなので、と装着していただいた。
そこでひとつに結んでいた髪を下ろし、化粧直しをして準備完了。
そんなことをしている間に照明が暗くなった。
昼間と違い、黒い帽子をかぶり、サングラスに黒いシャツ、
シルバーに輝くネクタイをして大澤さん登場。
大澤さんのシャツは長袖で、袖を折るとカフスの色が違うデザインになっていた。
席のあちらこちらから「かっこいい」という囁きにも似た声が聞こえる。
はい。ほんとうにカッコイイです。瞬時に見惚れました。
昼間のライブでは傍らにお水が1本とタオルが何枚か置いてあったが、
夜ではお水が2本になっていたのを確認すると、
おお、これはノリの良さそうな、激しそうなライブになるぞ、と、
気分が弥が上にも気分が高揚した。
1曲目。
突然の「その気XXX」
うわー!という歓声に似た言葉がしっくりくる興奮する曲で始まった。
生で聴いたのは初めて。あの歌詞に出てくる「世間知らずが怖いほど」
というオンナノコになりたい、なんて過去に憧れていたものである。
You See Mee という言葉は私の本名に近い発音なので、
呼ばれているようでひとりでどきどきしていた。
続いて「JOKEでシェイク」
ファーストアルバムからの曲だけれど、まったく色あせず、
アレンジも手伝ってとてつもなくかっこよくて盛り上がる。
ほんの少し、慣れないチョーカーの首が気になって何度か手をやってしまったけれど、
楽しむのが一番だと思い、このお花のきらきらが大澤さんの目を少しでも、
眩しくさせるといいな、なんて願望が頭をよぎった。なんつって。
やはり昼間とは雰囲気が既に違う。
外はまだ多分明るい。そんな中なのに大澤さんはもうセクシー光線を出している。
照明の紫がかったピンクが、大澤さんの持つ官能性をさらに引き出す。
続いて大好きな可愛い曲「恋するPURE」
この曲の歌詞、
煉瓦の橋の上で
甘く震えるキスをしよう
誰かに見られたっていいさ
もっとそばにおいでよ
ここを歌うときに目が合った方、羨ましいです。
必死に合わせようとして大澤さんをガン見しましたが、
こういうときに限ってちっとも見てくれやしないんだもの。
そのくせ、横向いてるときとか下向いてるときとか、
不意に目が合って、うわ、何てときに、と動揺することがしばしば(笑)
そしてロマンティックな名曲、
「宵闇にまかせて」「ガラス越しに消えた夏」
上向き加減で瞼を閉じて歌う大澤さんは、
大人の男の色気をみんなに振りまいて、夢中にさせた。
汗が時折光るのがまた色っぽい。
弾き語りの3曲、
「夏の日の永遠」「パセリを見てる」
インストの名曲「月と赤い兎」から「夜の唇」への移行の仕方、とても良かった。
何と言うか、秘密を共有できていると感じるような。
そして指を鳴らしたくなるような。
「夏の日の永遠」は歌詞を微妙に変えていて、
フランス語の mon amour がなかった。
けれど違和感なく、もうひとつの甘いフランス語で、
この曲の歌詞すべてを語っているという印象でした。
この3曲の曲順でぜひアルバムを聴きたい、なんて思った。
次にこれまた色っぽい「Freeze Flame」
この曲の中の「許せない」という言葉は口説き文句だと思う。
色っぽいシチュエーションの中、縛られているようで。
そんな色っぽさ爆発の中、既にファンの皆さんの中で度肝を抜いている、
今回の目玉、直接的エロMCが挿まれた。
それは「Baby Rose」を歌って十分、体が蕩けたあとに。
まずは音楽のお話。
大澤さんによると、デジタルというのは便利だけれど、
こと音楽に関してはすべてが良い作用をするとは限らない。
すべてがデータ化して、スタジオではレコーディングを行わないそうなのである。
そのせいで、会ったらたった一言で済むという話がメールのやりとりになり、
軽く一日を費やしてしまうという。
「もしもすべてデジタル化してしまったら、曲が1分になる」
大澤さんはみんなに向かって言葉を投げかける。
みんなは「ええー!」「やだー!」などと返す。
「そんなのいやだよね。音楽はエッチと同じく長いほうがいいよね」
…え?
今、何か爆弾発言しましたか。しましたよね。
大澤さん、すまして可愛く笑っているけど、凄いこと言いましたよね。
私は思わず目をぱちくり。しかし理解したあと鼻血ブー(笑)
大澤さんはその言葉を言ったあとテレたのか、
「すいません。直接的すぎましたね」と笑っていた。
可愛いなあ。大の男を可愛いと呼ばせてしまうのは大澤さんしかいないぞ。
そして頬が火照ってしまうようなおしゃべりの後に、
「5分後のEROS」
お、おおお。もしや大澤さま。もしや、計算づくのしゃべりですか。
こーんな昂ぶった気持ちのまま、こんなにエロ全開の曲だなんて。
しかしここまであけすけになってくれると、いっそ清々しい。もう体ごと投げ出すことにした。
ある意味、ライブは大澤さんと見えないメイクラブをしに来てるんだから、
そうこなくっちゃ、なんて開き直る。
次の曲で大澤さんは目を閉じ、胸元に手を当て、イントロをじっと聞いている。
壮大な楽曲「Changin'~月と密林」の始まりである。
M姉さんは興奮して後ろを振り返って私たち仲間とアイコンタクトをした。
これこれ、これですよ、そんなお茶目な眼差しがキュートだった。
がたがたと席を立つ音。一歩遅れて私も席を立つ(椅子が引っかかってしまったのだ)
立ったときの風は誰の香りなのか、良い匂いで、香水の風、という感じ。
いつものジャングルダンスとも言える振りは、少し恥ずかしくて、
小さい前ならえ、のように、はたまた傍から見たら「ゲッツ!」を思わせるようにしか、
動かすことができなかったのは少し悔やむところ。
けれど、笑顔と自然と出る挑発的な表情で応戦。
この曲は自分の中の野生を刺激される。
私は睨むように、獲物を射止めるように、大澤さんを見つめた。
曲が終わると大興奮の拍手の渦の中、大澤さんが手を振って幕の奥へと滑り込む。
アンコールの拍手が強くなる。
間もなく出てきた大澤さんは帽子もとり、サングラスもとり、
すべてが露わで、どきりとするほどハンサムだ。
アンコール1曲目は、おなじみになったナンバー、
「恋にJust can't wait」
ダンスも笑顔もとまらない。
あんなに寒いほど涼しかった店内が蒸し暑く感じる。
激しい睦み合いのあとには、優しくクールダウン。
「This old heart of mine」
I love you の掛け合いを楽しみにしていたので、この曲を歌ってくれて嬉しい。
前方のファンはみんな大きな声で I love you を叫ぶ。
大澤さんは「2階席!」と言って上にマイクを向ける。
しかし恥ずかしがり屋さんが多かったのか、声は返ってこない。
大澤さんは「あれー」と少しだけ照れ笑いをして、もっともっと、と促すように何度も、
すべてのファンに向かってコール&レスポンスを繰り返す。
店内が I Love you 一色になる。大澤さんのシャツは既に汗だくだ。
その顔にも汗が流れている。けれど拭かない。
汗を流れるがままにし、袖を捲くり、ネクタイを緩める。
その仕草すべてに、私は夢中になって、もう戻れないと心の中で思う。
大澤さんがジャンプをして、くるりと回る。
ネクタイと腰につけたチェーンが光る。
その熱狂の中「Lady vanish」へ。
この曲も生では初めて聴く。
大澤さんの歌はもちろん、ドラムとパーカッションのかけあいが大迫力。
そちらに見惚れて、ふと大澤さんを見ると何とも気持ち良さ気な笑顔。
あの表情に惚れているんだな。どうしようもなく。
「みんな立ってるよね、こういうのスタンディング・オベーションって言うんだよね」
と、大澤さんは嬉しそうに言う。みんな拍手。
そして大澤さんは、深くお辞儀をして幕の奥へ。
なので、3度目のアンコールで大澤さんが出てくるとみんな自然と立っていた(笑)
けれど大澤さんは「(聴くのは)そのままでも座ってでもいいよ」
と、私たちに任せてギターを抱えた。
ラストナンバーは「ここより永遠に」
私はそっと音を立てないように椅子に座った。
短いけれど、純粋な少年である大澤さんを思い起こさせる美しい曲。
愚かさも 気高さも
隠すことなく
心から生きること
ここより永遠に
シンプルだけれど、人生の深みを感じる歌詞とゆったりとした曲は、
今日これまでのライブの中で異質な存在だ。
けれど、大澤さんを形成する上で必要不可欠な曲のひとつだと思う。
大澤さんは最後、深々とお辞儀をして「どうもありがとう」と言って、
たくさん手を振って、大澤さんと私たちを分ける幕の奥へと姿を消した。
8月22日のライブが、すべて終わった。
***
最初の緊張感が嘘のように、大澤さんはまた、その両腕を広げてくれた。
ほんの少しどころか、直接話法でエロかったり(笑)
真剣な顔をして「今日のことを忘れないで」と言ったり、
そのすべてが大澤さんであることを新ためて感じたライブでした。
1年に1度、私が大澤さんに会える時間は終わってしまったけれど、
このライブの熱を抱きしめながら、また来よう、と思った。
大澤さんは毎回、そんなふうに決心させてくれる。
その時はもう少し、何と言うかおとなになっていたい。個人的なことですが。
それにしても、時が過ぎるほどライブが鮮明に蘇るようで長くなってしまいました。
大澤さんに再び大きな拍手と、
一緒に幸せな思いを共有した友達に、愛を込めて。
ここまでお読みいただき、どうもありがとうございました。
***
作中歌詞「恋するPURE」「ここより永遠に」
作詞 横山武
上の画像は猫気分になれるこの日のチョーカーを持つ私の手。
今日の連載では既に「白昼」ではありませんが流れということで。
明日はライブの次の日、私の東京散策のお話などを。よろしかったら明日も見てね。