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5月31日、大澤さんはライブとテレビ出演です。
残念ながら、両方観られないのですが、
そんな時もずっと大澤さんを聴いていようと思う。

毎日、大澤さんの声が近くにあって、
時間が過ぎるのがいつにも増して、早い。

そんな幸せな毎日の中で、
「音楽」は、やはり少しだけせつなさを心に映し出す。
甘いチェリーのような恋をしているのに、
次の瞬間、悲しみに突き落とされてしまうのは、
恋が甘いだけではない、と知っているから。
時折、瞳を伏せるような憂いを感じるのは、
胸が痛む恋を経験してきた者だけが知っている。

恋は、落ちてしまうものだから、
誰にもとめられないけれど、
そのまま、あやふやに先を見ないでいることなんて、
もうできない、と不意に感じる瞬間。
それでも今しかない現実を感じようと願うように思う。
波のように、恋の美しさが現実にさらわれてしまわないように。
少しでも長く甘い恋の中にいられるように。

大澤さんの透明な歌声はそんなふうに悩ましく耳に届く。

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「Season's greeting - 春 - 」の収録曲「刹那の恋、煌めかせて」には、
“Sweet Sad Love”とサブタイトルがつけられている。
的確に恋を表した言葉だと思う。
曲は爽やかに甘く、セクシーなのにどこか悲しさを含んでいて。
すぐに暮れてしまう太陽。
昼間の熱が残る砂に恋の残像を追い求める刹那の恋。
それは「いけない恋」だから?
と、大澤さんに小一時間問い詰めたくなったりする(笑)

先に書いたチェリー。
何となくアルバムジャケットの赤いドレスの二人の女性が、
さくらんぼに見えてきた。
恋とさくらんぼはよく似ている、気がする。
真っ赤になって(品種にもよるが)対になっていて甘酸っぱい。
その愛らしい果実を口に含んだ途端、種が味わうジャマをする。
なんてじれったい食べ物だろうか(笑)
だからこそ恋を想像させる。
そういえば英語で春の象徴「桜の木」は、
チェリーブラッサムと言うのだっけ。

チェリーブラッサム と言えば、松田聖子ちゃん。
敢えて、ちゃん付け。大澤さんはこのアルバムで、聖子ちゃんの名曲、
「SWEET MEMORIES」をカバーしている。
それは後日。

***

「刹那の恋、煌めかせて(Sweet Sad Love)」は、
「CONFUSION」と共に大澤さんが作詞を手がけています。
大澤さんが紡ぐこの歌詞は、少年ぽくて瑞々しい。

刺激的なジャズと人生観を見るような深いバラードのあとに、
この曲はさらりと、心を透明にさせてくれます。
刹那だけれど、一息つけるキュートな作品です。

画像はアドリアナ・リマっち。チェリーとは関連ないのですが、
何となく曲を聴いていて、こんな風景をイメージしました。
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