一枚の絵から、物語が浮かび上がる時がある。多々ある。
好きな絵は、宗教画や天使たち。
この世のものではない、というものに惹かれます。


83da8288.jpg

レーニ(Guid Reni)
「聖マタイと天使」/1620?21年

この祖父と孫のようなマタイと天使が好き。
でもって、このマタイ男前ではないですか。
この鼻の整い方。この天使の愛らしさ。
一生懸命、おじいちゃんに、
「あのね、あのね」と話かけているような手つき。
かわいいです。今、この絵画で話爆裂思考中。


0f4f1301.jpg

デ・モーガン(Everyn de Morgan)
「死の天使」

この構図が素晴らしい。
年上にたしなめられる年下の男(女?)
実際は死神だったりするのですが、
いけない恋に突っ走る男女に思えてならない。
手の表情とか、死神の閉じた瞼とか、
右のひとの訴えかけるような瞳とか。
見えにくいのが非常に残念。


808f0c61.jpg

レヴィ=デュルメル(Lucien Levy-Dhurmer)
「サロメ」/1896年

以前は「エヴァ」を紹介しました、レヴィ=デュルメル。
サロメが熱望したヨカナーンの首。
首だけになったヨカナーンにくちづけている所ですが、
せつない恋人同士に見えてしまう。

ヨカナーンの横顔も男前。サロメも魔性の女ではなく、
とても純粋な乙女に見えてたまらなく好き。


絵画を見るのは大好き。
特に人物の描かれたものが好き。感情の機微をふっと感じ取れるような、
エロスでなくてもエロスを感じ取れるような。