さて。
小樽の大澤誉志幸さんのライブから既に2週間経とうとしています。
私はやっと体を休め、帰ってきたーと実感しております(遅い。遅すぎる…)このように、現実を体に浸透させることにかなり時間を要してしまう体質(性質?)なもので、もう既に新たな明日に向かっている皆さんが多い中、私自身も悔いのない11月を迎えるため、小樽から札幌まで行き、帰りの高速バスの中でのことも書いてしまわなくてはと思いました。17日はこの方のお話を。
boku_hai
タケカワユキヒデさんです。

帰りであるこの日(10月17日)は偶然、タケカワユキヒデさんのライブが配信される日でもありました。旅の途中だったのなら観ることは諦めたと思いますが、何と言うことでしょう。帰りのバスの中、という時間帯だったのです。バスの中ではあまり好みじゃない映画が流れ、10分ほどの休憩以外5時間ほど同じ格好のまま座席に座りっぱなしの苦痛の時間。もちろん感謝している。しかしそれとは別のところでまたこんなふうにも思うのである。それは仕方がないことだろう。私より一つ下の男友達がライブ好きでやはり高速バスを利用せざるを得ない状況になった時、特に夜行バスは辛かった、ともらしていた。というのは夜行バスは照明が消されてしまうので読書もできずスマホも明るく迷惑になるため、使用することなど言語道断。そこはただ眠るだけの空間になる。眠れない場合どうなるか。そこは地獄だ。彼は言った。
「強い酒の一杯でも飲まないとやってられない」
そのくらい年を重ねた後の高速バス(特に夜行)は辛い。足にも腰にも来る。私も数年前、座席がちょうどタイヤの上という場所に当たり、足の血流が滞り、命の危機を感じた。(いや、上げたり下げたりくらいしよう)

そんな今回ですが、夕方であり、スマホオッケーの状態。
タケカワさんの今回の配信は、17日、横浜mint hall「僕はsinger vo.1」略して「僕シン」というタイトルのライブでした。そこで配信も一緒にやってくれるとのこと。1部と2部に分かれており、私は2部から観られる状況だったので、スマホからいそいそとチケット購入(こんな時、文明の機器は素晴らしいと思う)イヤホン準備。いつでも観られる楽な姿勢を取った。

タケカワさんと今回一緒に演奏するのは、ゴダイゴのサポートメンバーとしても活躍されている、竹越かずゆきさん。澄んだバランスの取れたきれいな声と素晴らしい音楽センスの持ち主です。今回はその竹越さんが選曲をされたそう。既に1部が終了しており、和やかな雰囲気の中始まった。この日の選曲はスタッフさんがツイート。

2部は嬉しいサプライズがありました。
竹越さんが選んだ曲の中にタケカワさんのソロ「Happy Birthday」がありますが、歌おうとしたまさにその時、花束を持って娘の基さんが黒いマスクをして登場。タケカワさん、ご自分の誕生日(10月22日)をすっかり忘れてらしたそうで本気で驚いていました。照れ隠しなのか本性なのか、基さんに向かって、
「我が娘ながら、黒マスクだと悪者に見えるなあ」と仰って笑ってハグをしておりました。そして竹越さんがハッピーバースデイトゥー タケカワさーん♩と、歌い、会場は拍手。
タケカワさんと言う人は誰かを喜ばせることには躊躇しないのに、自分が祝福されると照れてしまう人なのだな。そうして歌った「Happy Birthday」。実はこの曲の冒頭、小さな子がアカペラで歌うところから始まっておりますが、その子が今回花束を持って来た基さんなのでした。美しく立派に成長されて目の前で微笑む娘さんと微笑み返すタケカワさん。時の流れを感じさせつつ、ゴダイゴが活躍した初期を知っている私個人にとってもグッと胸にくるシーンでありました。

タケカワさんと竹越さんの "タケ竹" ハーモニーは互いの呼吸の合わせ方はもちろんのこと、声の相性も素晴らしくてアンコールにてタケカワさんの初期のソロアルバムの名曲「Lyena」を歌い始めた時は嬉しくて堪らなかったのですが、なな、なんと、そこで突如バスは山の中に入り圏外に。一気に現実に引き戻される私。ああ、あのラストの方でリピートされる美しいハーモニーが丸ごと聴けませんでした。残念。美しかっただろうなあ。まあ、こんなこともある。最後は恒例となった「銀河鉄道999」でのラストなのですが、再度アンコールを望む拍手の多さで急遽出て来てくれました。本当にアンコールもすべて終えたので帰るばかりだった、と言うタケカワさんでしたが、もう一曲だけね、と1部で歌ったゴダイゴの「Back in time」を歌ってくれました。

こちらの曲です。2011年のゴダイゴのEP「Walking On」のカップリング。作詞はタケカワさんと、娘でミュージシャンである愛さんとの共作です。


途中、圏外になったことを除き、とても良い時間を過ごさせてもらいました(リラックスし過ぎて気づくと椅子の上に足上げてたしなw)終えるとすぐにイヤホンをしまってスマホもオフ。大澤さんとタケカワさんの曲を耳の中で交互に反芻しながら少しばかり目を閉じ、帰途に着いたのでした。

このように、なんて贅沢な2日間だったことでしょう。
美味しくて楽しくてときめいて笑い合って、そんな2日間。胸に残る最高のお土産は感動でした。今でも昨日のことのように思い起こす幸せなライブふたつ。このふたつを書けて良かった。昨日のことのよう、と言いつつ記憶はかなり消えています。それでもこうして少しでも書き残せたら悔いなく11月へと飛び込んでいけることでしょう! 読んで下さった方、どうもありがとうございます。また遊びに来てね。