さて、前回に引き続き「小樽慕情」をの2をお送りいたします。
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※こちらのフライヤーは北海道有志の会の方が制作されたもので、
今春道東地方に来る予定だった際、私も短い文章を寄稿させていただきました。
今回そちらのフライヤーもいただき、感慨深く眺めました。心から御礼申し上げます。

オーセントホテル小樽から飛び出し、夕食を無事終えた私と友達はいざ、移転したばかりの花園町のライブハウス「A.LIVE」を目指しました。しかし容赦のない雨の上、今一つ場所が判らなかったので、またもや一区間ではありますがタクシーで現地にゴー。店内に入ってすぐに目に入ったのは、吸い込まれそうな青色のステージ。海の底のようだった。
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最後の写真は興奮したせいです(笑)
引き戸をガラガラと開けて入るお店で「よっ!」とか言って入りたくなるアットホームな造りです。無事、入場手続きを終えると「物販販売しまーす」の声に飛びつくと、何と売り子さんはドラムス&パーカッションの酒井まろさん!思わず握手して欲しくなりましたが時間が押しているようなので、迷わずトートバッグ以外を全部買いました。個人的にマスクが欲しかったので入手できて嬉しかった。(あとで気づいたのですが、そのマスクをなぜそこで開けなかった。なぜ大澤さんの前でつけなかったのか…)

私は一般入場だったので、後ろの方に着席。カシスソーダを注文。
大きなテーブルの上には何やらパーティーグッズらしきものがたくさん乗っており、鈴のついた棒を渡されました。棒の先には2色のきれいなリボンがひらひらしていて「大澤さんが登場した時や、感情が昂った時などにどうぞ!」とのこと。そうでした。声援はできないのです。皆さん、それぞれに工夫を加え、一緒に行った友達もホワイトボードを持参し、その時々で想いを書いては消し書いては消し、を繰り返していました。大澤さんの名前入り団扇も手作りしている方がいたり、その横でお菓子を下さったり、和気藹々とした良い雰囲気で時間が進んで行きました。

そして、ふっと店内が暗くなり、ステージのみにライトが当たり、先ほどのガラガラと開ける引き戸から大澤さん登場。拍手喝采。大澤さんは出て来ただけで一種近寄りがたいほどのオーラがあり、風圧を感じます。一般人には到底出せない「何か」がある。それは毎回思うことだ。

大澤さんと先ほどまで売り子さんをしていた酒井まろさん(小林稔侍似)と視線で合図を交わし、一曲目が始まる。スピード感と強さがあるファンの間ではなじみのある楽曲。前日の函館では歌わなかった、と後で聞きました。大澤さんのギターはいつも絶品。音も最高。マスクの中が笑顔でいっぱいになる。三曲ほど続けてブルース系の雰囲気のある曲を歌ったあと、イメージが崩れるような大澤語録たっぷりのMC(しかも長いのだw)
北海道を大変お気に召してらして、温泉、食べ物、今の時期ですと紅葉の美しさなどを熱く語ってくれました。そしてなぜか「アンヌプリ」を思い出せず「セントなんとか」みたいな感じでまったく違う言葉になってしまう大澤さん。セントってどこから出たんだろうと考えると、多分「ニセコアンヌプリ」で記憶してたのではなかろうか。そうだと合点が行く。けど北海道の地名は難しいのでこの先、三回は確実に北海道に来てくれるとのことなので(暴露)ゆっくり憶えましょう♩

今回、記事タイトルにしたものの元は渚ゆう子さんの「京都慕情」です。大澤さんのお気に入りのカバー。雨の降る小樽はやはりどこか抒情的で、思わずこの曲を思い出し、タイトルに拝借しました。実際、歌ってくれた時、似合っていた。感傷的になりそうだった。大澤さんバージョンで歌う「京都慕情」は曲の後半がビートルズの「Here There And Everywhere」のフレーズを入れるアレンジになっているところが堪らなく好きです。

ここで、2012年にラジオで放送された大澤さん弾き語りの「京都慕情」がYouTubeにアップされているものをどうぞ。まだ今ほど歌にアレンジを加えていない歌声はどこか少年のようです。

こう言ったナイーブな楽曲を演ったり、エロティシズム満開の曲も演ったりしながら、ステージはどんどん進んで行きます。いつの間にか後ろの方に男性のお客さんがたくさんいらしていて、背中に声が届きました。「そして僕は途方に暮れる」を歌った時も「やっぱ、いいなあ…」というため息のような声が聞こえて来て微笑みがこぼれました。(マスクの中で)
吉川晃司さんに提供した「ラ・ヴィアン・ローズ」や、鈴木雅之さんに提供した「ガラス越しに消えた夏」の時も「フー!」という歓声と共に「すごい素敵だよね」と聞こえました。

さて、ここで3へと続きます。