First Kiss

幸坂かゆり Weblog


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今日、念願のセルソ・フォンセカのCDを購入。
タイトルは「Slow motion bossa nova」

大澤さんが「はずしがない」と言っていただけあって、
本当に1曲残らず、気持ち良くて音のセンスが抜群。
そして、歌詞の言葉使いも(対訳だが)かわいい。
久し振りに大・大・大好きなアルバムになった。
夏の暑さは苦手だけれど、やはりあの季節にしかない開放感が恋しい。
そんなふうに夏を愛しく思えるアルバムでもある。
大澤さんが薦めてくれる音楽はすぐに聴きたいけれど、
なかなかそう言う訳にも行かないので、ゆっくりゆっくり手にしようと思う。
ただ、自分がこんなにボサノバが好きだとは思わなかったので新たな発見。
音楽とともに歌詞が優しくて素晴らしい。

+++++

君は本当に優しい
そして君の愛は 僕に必要なインスピレーション
歌を書き 君に捧げることで
僕は感謝を捧げてる


音楽と向き合い
音楽で踊る
僕には聞こえる サウンド・オブ・ミュージック
そして君のキスがそれを 完璧に近いところまで連れていってくれる
君はイマジネーションを超える
僕らはドリーム・チーム
君は本当に優しいね


君は本当に優しい
そして僕は君に 心の平穏を返してあげたい
それを君が僕にくれるから
ジョビンのボサノヴァのように響くそれを


君は 僕のジレンマへの答え
イパネマの娘
僕のサンバのインスピレーション
スローモーションで動く
君は最高
溺愛の対象
僕のスローモーション・ボサノヴァ・ドリーム


/「slow motion bossa nova」
(歌詞対訳 国安真奈)


セルソ・フォンセカ & ロナルド・バストス
ボンバ・レコード
2015-07-18
 


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1997年のフランス映画をもう一度観たい。

「アデュー、ぼくたちの入り江」
原題に入っているのは「天使の入り江」という言葉。
この映画の舞台は美しいコートダジュール。
「天使」とは、かつて地中海にいた鮫の呼び名。

沖にある二つの岩が鮫の背びれのように見える、この入り江の伝説は、
恋人だった天使と鮫が、この岩の浜辺に逃げ込んで愛し合い、
「天使」と呼ばれる鮫が生まれた事からそう呼ばれるようになったという。
平和の象徴であるこの岩を守るために
「天使」であり「純粋」な子どもを、生け贄にしたとも言われる。
本当だろうか。

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その物語は、
海辺の街に暮らす、幼いのに米兵を挑発する美しい少女マリーと、
盗みをしながら生計を立てるジプシーの少年、オルソが出会う事から始まる。
ふたりはこの街の陽射しのように自然に愛し合うようになる。

この映画を私は当時、熱を出したぼんやりした頭で観た。
フランス語は心地良く耳に響き、美しい海と、
長い髪のマリーと美しい獣のようなオルソをただただ、見つめていた。
映像の、太陽の匂いや素足の無防備さがむせるほど熱を帯びて、
体に浸透して、頭はますますぼんやりとした。
この物語は景色と人物は美しいがもどかしかった。
私はずっと美しい主人公だけを見ていた。
思春期特有の荒削りな、けれど熱い恋。
細い彼女の体からは若さゆえの怖さを知らないエネルギーが満ち溢れていた。

肉体を誇示するようなマリーとジプシー暮らしの少年。
暑さは孤独を忘れさせてはくれなかった。それはまさに国境のような夏だった。
太陽はエネルギーをくれるけれど暴発もさせてしまう恐ろしい一面もある。
この映画はその太陽の被害者の物語だと思った。


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「アデュー、ぼくたちの入り江」
(原題/「Marie, Baie des Anges」)

監督/脚本 マニュエル・ブラダル
原作/製作 マイケル・クライトン
出演 フレデリック・マルグラ
   ヴァヒナ・ジョカンテ
   ニコラス・ウェルベール 他(1997年/仏)


マリー役のヴァヒナ・ジョカンテは、スカウトされ、15歳でこの映画でデビューした。
この映画での彼女の姿は活き活きとして、印象的だった。
後にインタビューで、オルソ役のフレデリック・マルグラから、
本当に交際を申し込まれ、花束まで渡されたそう。
確かにジョカンテ、カリスマ性を感じさせる魅力に溢れています。


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彼女を見つめるマルグラの目が好き。
本気で惚れている目ですね。


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昨夜めでたく、ここ「First Kiss」が、
キラキラ50000アクセスを突破しましたー!キラキラ
拍手ー。ドンペリ、ドンペリ。

皆々様、心よりお礼を申し上げます。
本当にどうもありがとうございます。
40000アクセスが2月12日だったので、ついこの間という気がします。
皆様の毎日のキッスのおかげで、
こんなに成長する事ができました。
幸坂かゆり、心より感謝致しております。
嬉しいです!ありがとうーーー!

これからも大いに、
好き勝手に喋っていきますが、
どうぞよろしくお願いします。
皆さんも、がんがん喋っちゃってくださいね。

私のファーストキスは15歳。
とは、この間話しちゃったしなあ(笑)
いつも初めての事はどきどきするけれど、
一歩一歩、進んでいけたらいいな、と願いを込めて始めたブログです。
幸い、ここ最近訪れてくださる方が、急激に増えて私自身、驚いております。
な、な、なにがあったの?というくらい(本当に何があった?)
エロエロメンバーお馴染みさんから、新しい方まで色とりどりに、
桜の花のように満開で、楽しく彩ってくださる。皆さんトークも冴えてます。
勉強もさせていただいております。押忍。

新たにまた60000に向けて努力していきたいと思っております。
皆様のご協力の元、がんばりたい。
ただひたすらに精進するのみ・・・なんて言ってみるけれど。
そのココロは、気軽に遊びましょうねー♪てな訳です。

軽い話、
重い話、
恋の話(ぽっ)
大澤さんの話、
大澤さんの話、
大澤さんの(もういい)

何でもありありです。皆様のご協力がなければ動けませぬ!
何卒、今後とも、どうぞよろしく立て奉り候(何者?)
これからも、たくさん遊びに来てね。
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ココロからのキッスを 乾杯!ハート

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去年のこの日、3月28日、

大澤さんが再活動をしてから初めてイベントを行ないました。
場所は東京銀座「モンテカルロ」
これまで、大澤さんがまた自分の声で歌ってくれるという事で、
ある種、満足してしまっていた。
よほどの事がない限り出向くなんて考えたことがなかった。

けれど、パソコンでこの情報を知った時「行かなくては」と思った。
行った事もない知人のいない場所。
それでも多分締め切りぎりぎりであったであろうその日、私は参加申し込みをした。

行って良かった。
イベントであってライブではないので曲は4曲のみだったが、
その場の空気を作ってくれる大澤さんを生で味わって、じんとした。
これまでたったひとりで聴いていた大澤さんを、
こんなにたくさんの人が聴いていて、その人達がその場に集まる。
それはそれは、ものすごいパワーで、
私はただそこに立ちすくむだけであったが、
その後、知り合ったファンの方数人と、
一緒にお酒を軽く飲んで、素敵な時間を過ごした。
それぞれの大澤さんへの想いを喋りながら。

たった一人だと感じていたものは、崩れたのだ。
こんなに大澤さんを愛してるひとがたくさんいる。
そんな人達と出会えたことだけでも私はあの場に行って良かった、と思える。
その方達とは今でも、つながっていて、大澤さんのbbsはもちろん、
こちらに訪れてくださったり、メールをしたり、
心の内を分け合った同士のようです。
そんなあの日から1年経つ。早い。
大澤さんのbbsは時々怖くて書きこむのを躊躇したりするけれど、
ここでは皆さんもいて、私のたわいない独り言に付き合ってくれる。
私がこの場を作ろうとしたのも、あのイベントへの参加、というのは大きい。
一歩踏み出すことの大切さを教えてもらった。
行きたいなあ、なんてぼんやり思いながら、
行く努力も何もしないで過ぎていたら今の自分には出会えなかったはずだ。

運命、なんて大げさかも知れないけれど、
やっぱり成長させてくれるように人生はできているように感じる。
「あの日」のこともカミサマは知っていたのかも。
そして「あの日」は、その後の11月のイベント参加にもつながっている。
ウィルスのような孤独感を「あの日」は救ってくれた。記念日を作るなんて好きじゃない。
けれど、あの日だけは忘れられない、忘れてはいけない。
私のサンクス・ギビング・デイなのだ。

+++++

あの日歌ってくれた4曲、

「Summer Breeze」
「Vanity of life」
「ずっと甘い口唇」
「Sunshine Love」

大澤さんに酔いました。ビールにではなく。
だけど雰囲気を思い出して味わいたいので私は缶のビールを開ける。


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雪解けに咲く葉牡丹が、
真っ白な雪の中から鮮やかな姿を覗かせている。
紫色のその花は、日に当たるともっと濃い色になる。官能的な美人。

+++++

植物、で思い出してしまうのが、イラストレーター「夜舟」さん。
彼女の絵は少女の頃の痛みを思い出させるような瑞々しさが溢れていて、
爪の先、髪の先、そのすべてに、少女特有の、
何かに壊されてしまいそうな不安が表現されていて美しい。
ぜひここで紹介を、と思ったのですが、
引用、転載は禁止、と書いてあったのでこれまた断念。

彼女のサイトがあるので、そちらのギャラリーをぜひ観ていただきたい。
彼女自身のサイトなのですが、以前記事にした山本タカトさんについても、
研究なさっているようで「山本タカト辞典」なるページもあります。
好きなものが一緒、というひととはどこまでも共通点を見出せるのだな、と実感。
とても嬉しく思いました。

サイト内の「少女採集」(ギャラリーページ)の中で、
「雨が冷たすぎても」
「言葉にできない」
というイラストが特に好きです。

その、絡まる蔦のような黒髪と頼りなげな手足は、
少女の頃の自分が確かに持っていた「わけのわからない怖さ」を、
沈黙のまま語ってくれているよう。冷たさは少女特有の「生命」で、
大人の女になったらその「冷たさ」は死んでしまう。
けれど、そうしなければ大人になれない。しがみついてもそれは離れて行くだけ。
少女は特に動物性の勘が働くが、植物のような少女は特に敏感な気がする。
そんな成長前の少女というイキモノを描く夜舟さん。
どんな方なんだろう、と、興味深い。

夜舟さんのサイトは「幼い幻」です。

+++++

上画像は、
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス /「Narcissus」(1912年)

“ Lovely ”


 漂いましょう
 ずっと
 このまま
 海の中
 ここは
 愛に溢れた場所

 怖がらないで
 手を放さないから

 微笑んでいるわ
 この目も
 この唇も
 あなただけのために

 例え あなたが
 凍てつく暗がりの中にいると感じても
 どんなに孤独に怯えていても

 忘れないで
 あなたはひとりじゃない

 いつも あなたを
 抱きしめて 一緒に生きているから

 安心して いとしいひと

 漂いましょう
 ずっと
 ずっと

 この海の中で
 この星の中で

 あなたは 愛されてる

◆ ◇ ◆

この詩のタイトル「Lovely」は、
かわいい、ではなくどちらかと言えば「素晴らしい」など、そちらの解釈でつけました。

ミッシェル・トゥームスという歌手が、同タイトルの曲を歌い、そこから浮かび上がったものです。彼女の音楽は、CCMというジャンルに属するそうです。「コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック」の略で宗教音楽です。その声の透明さとチャーミングさに惹かれて聴いたので、その情報は後から知りました。

宗教音楽と呼ぶにはあまりにポップで、本当にそう呼んでいいのかわからなくなる。ただ、本来音楽は自分の感性に合う物を自然と選ぶと思うので、ジャンルというのは後で誰かに説明したりする単なる記号とか、そういうものかな、と解釈して聴いています。もちろん歌詞を読むと、神に帰依する、と言った内容も多いのでそこで気づきました。…いやしかし、彼女の名前と自分の詩を同列に並ばせては申し訳ないほど、本当に私は詩を書くのがヘタだ(苦笑)

詩に思えない。
なぜだろう、と考えているとどちらかと言うと歌詞に近いのかな、と感じました。(や、それも失礼なんだけど)詩なのに「てにをは」が妙にはっきりしているし、わかりやすいし感情丸出しで(笑)けれど、まあ、それでいいか、と。こんな想いになった事が一番大事か、と考えて載せてみました。ジャンル分けするのは日本人だけだ、なんて聞いた事がありますが、そんな事はないと思うぞ。

そして、ジャンル分けは「区別」という意味で必要に思います。例えば、映画などでもホラーとドキュメンタリーとR-18が一緒にできないのと同じように。私の詩のジャンルは、なんだろう。

「愛」かな。でへへへ。
センター・オブ・マイ・ユニヴァース
ミッシェル・トゥームス
EMIミュージック・ジャパン
2000-02-16



日本盤のジャケットの方が、トゥームスさんの顔がかわいいです。
でもタイトルに合っているのは洋盤の方かな。

今は全体的に優しい音楽が好きです。彼女の声は優しい。そして、大澤さんの声も私を惹きつけてやまないほど優しい。特に最近は官能的な歌でも愛を感じるのです。だからこそ私は彼女の音楽に魅かれたのかも知れない。

「愛する君へのバラッド」という大澤さんの曲がある。
アルバム「Love Life」に収録されています。

短いけれど、無駄なものを一切省いた名曲。
優しくて穏やかな気持ちが歌詞や曲に溢れていて、
胸が痛くなるほどです。

去年のイベントでのコテージ・ライブで
ギター1本を持った大澤さんが「リクエストある?」と、
みんなに問いかけた時、私は咄嗟にこの曲が浮かんだのだが言えなかった。

理由は、このアルバムを出した頃の大澤さんが、
痛々しくて見られない時があり、
それは私の全くの気のせいかも知れないが、それでも喉の奥で詰まった。
他にリクエストしたい曲も、このアルバムからの曲だったので、
結局私は口をつぐむ形になった。あの時、言っていたらどうしただろうと思う。

けれど、
今年2月のバレンタイン・ライブで、
大澤さんがこの曲を歌ったと知り、安心した。
書いていてなんかおかしな話だ。私は、やはり考え過ぎるのか。
次にもし機会があったら堂々とリクエストしよう。

で、

この曲であるが、当時の大澤さんには珍しく、
どっきり感のないきれいなバラードでそれはこのアルバム全体の雰囲気でもあった。
大澤さんのアルバム。その中にはいつも何曲か、どきっとする曲が含まれていて、
まず一人で聴かないと、家族を硬直させる恐れがあるのだ(笑)

しかし、このアルバムは唯一、そのどっきりがなかった。
その代わりに、あまりにも心が痛くなる曲が多く、優しいのに怖かった。
後にその「怖さ」は現実となったが、もう過去の話だから省こう。
そして今なら、素直に、怖がらずに、このアルバムを聴ける。
声の細かい抑揚を聞くとまたせつなさが襲うが、
それでもこのアルバムは飾り気がなく、
いつにも増してメロディーが美しい。

私の切なるお薦めのアルバムだが、どうか心を無にして聴いて欲しい。
余計な情報を頭から取り除いて。
そうすれば、このアルバムに流れる壊れそうなくらい純粋な大澤さんの音楽がわかるはず。

+++++

  君のこと見ていた 小さな寝息触れて
  肩先の向こう 蒼い朝が明けてく

  愛する想いが心にあふれ
  泣きたくなった
  嵐の夜にも離れはしない
  守ってあげる
  I love you 君は僕の夢だよ

  傷ついた日々は優しくなれるために
  明日から君の涙は僕がぬぐう

  無邪気に微笑む瞳をみたら
  抱きしめたくて
  夢見る心のとなりにいるさ
  信じてほしい
  I love you 君は僕の天使さ


「愛する君へのバラッド」
 / 大澤誉志幸 作詞 吉元由美

+++++

命の次に大切なものがお金、とある人が言ったが、
絶対にそうではない、と胸を張って言いたい。人間はそこまで単純にはできていないと思う。

LOVELIFE
大沢誉志幸
ダブリューイーエー・ジャパン
1998-04-25

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昨夜は温かいコメントを下さり、そして、ココを読んで下さり、
皆様に感謝しています。どうもありがとうございます。
また新ためて、よろしくお願い致します。

そして今日はそのアクセス記念に合わせたかのように
私にプレゼントが届きました。
こないだちらっと載せた「小人な大澤さん」をカードに仕立てて下さり、
バレンタインのチョコレートまで!
ありがとう。大切に飾らせていただきます(チョコは食べるが)

+++++

今日は、脳みそにパワーを充電しようと色々、調べ物をしていました。
以前、山田風太郎さんの文庫本の装丁を手がけていた方のお名前を知らなかったのですが、
佐伯俊男さんと仰るんですね。
彼の作品はその表紙でしか、見た事がなかったのですが、
エロティックな画風が好きだったので今回調べてみました。

す、すると、エロティックと言う言葉ではすまないエロスとグロテスクな世界!
見て頂きたくてもどれを・・・!と思わず躊躇してしまう画像達。
ああ。乙女は顔が真っ赤になってしまうわ、の世界。
と言いつつ、じっくり見てしまったが。

そして、もうひと方、近藤聡乃さん。
彼女の描く世界は淡々としてクールだ。
肌の白いクラシックな短髪の少女が、
艶かしいエロスを発散させている。
この、お二方の作品を見ていると息苦しくなった。
ビジネスマンなら思わずネクタイを緩めずにはいられない。

ふーっ!

と言う感じである。まだまだ色んな方がいるのだろうな。
たくさん見て目と魂に栄養を与えねば。でも今日は栄養補給し過ぎ。
頭がくらくらします。あまりにも濃厚な絵をたくさん見てしまって。
強弱を感じさせないタッチ、と言うのが個人的に好みなのですが、
それでいて繊細、と言うのが最も好み。自分でもそれを目指しています。

私が物を描く時、鉛筆、サインペン、ボールペンが好きと言う理由はそこかも知れない。
色を塗るのが今いち苦手であるがデッサンなら「うまい」と思う(笑)

だめじゃん(笑)

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「佐伯俊男最初期画集」

著/佐伯俊男 2800円 
ISBN: 4-88379-109-2
A5判上製箱入/青林工藝舎
初版 2002.6.25

*本当は、もっと濃い世界です。
載せるにはここまでが限界ですね。
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「はこにわ虫」

著/近藤聡乃 1300円
ISBN: 4-88379-172-6
初版: 2004.11.25/青林工藝舎

*調べていたら出版社が同じだったのにびっくり。
マンガ、イラスト、立体作品など、
多彩な才能を発揮されています。

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「大人になるたびに純粋になっていく」
今でこそ耳に馴染んだ気さえするこの言葉を初めて聞いたのは、
平成3年、旭川の野外ライブでの鈴木雅之さんのMCの中でだった。
ひどく印象的でそのライブはそこを中心に、偏って記憶している。

年齢を重ねる内に記憶力が曖昧になって行くのは悪い事とは思わない。
むしろ、そのまま全部、記憶を持っているのは辛い事も多くなるから、
カミサマが「忘れる」と人間に備え付けて、
動物を作ったんじゃないかなんて思う。
好きな人の事は絶対に事細かに憶えていたいけれど、
どんどん細かい記憶はすり変わる。変化していく。
人生の最後に憶えている記憶は僅かなのではないだろうか。

何故急にこんな事を思ったのか、
それはやはり、また好きなサイトさんが閉めてしまったから。
以前も書いたオーナーさんが運営していたもう一つのブログだった。
そこは、賑やかな場所ではなく病気を抱えるオーナーである彼女が、
静かに自分のペースで更新している場所だった。
昨日、更新していたので見に行ったら、さよならの言葉が待っていた。
彼女の気持ちを思うと決して悪い事ではないけれど、やはりただ淋しい。
私はまだブログを続けようと思うけれど、
この先何が起こるか判らないから断定はできない。

でも、とりつくしまもない、と言うのかな。
あまりにも呆気なく、トランクを抱えてポン、と、
去って行ってしまった彼女の背中を、追いたいとも思う。
彼女はとても繊細な人だった。それでも人を傷つけなかった。
以前の記事で私はもう一つの人気のあったブログも、
きっぱりやめた彼女の事を「潔い」と書いたけれど、
ごちゃごちゃ言う方が楽なのに、敢えてそんな事を言わずに去って行く彼女は、
沢山傷ついて来た人なのだろう。色んな辛い記憶を抱えていたのだろう。
それを飾る事なく書いていた。
その彼女こそ、大人になるたびに純粋になっていく、そう思わせる人だった。
そんな彼女が、たくさんの笑顔に包まれて過ごしていますように。
そう願わずには、いられない。

+++++

今日は、
昨日書いた通り、パソコンの中のファイルの整理をしました。
それでも、またしても保存か削除か現実の片付け同様、迷いに迷った。
心の荷物も目に見えない、掴めないモノなのにね。
こうしたら軽快になる、という法則はない。
日が長くなり春の訪れと共に少しだけ軽くなったかな。なれると、いいな。
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姪が突然送ってきた仔猫の写真です。
かーわいーい♪ 春は猫も浮き立つ季節だ。ああ・・・。

以前なくなった出版社「トレヴィル」が復活してたんですね。
サイトを見つけてびっくり。

とてもきれいな本がたくさんあって1ヶ月に1冊ずつ、と決めて、
買っている内になくなっちゃったんだよなあ。
だから今回、そのニュースを耳にして嬉しかった。
以前書いたイリナ・イオネスコの写真集は今の所、
2冊復刻しているから(「EVA」と「R」)
ずーっと欲しい「バロックのエロス」も復刻して欲しいなあ。
しかし、そのイリナさんの娘でモデルをしていたエヴァちゃんは、
1965年7月18日生まれだと言うからもうロリータとか言えないのね・・・。
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映画「思春の森」のエヴァ・イオネスコ。
まだまだ子どもの、ふっくらとした頬。
なのに大人っぽい。不思議な雰囲気。
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こちらは写真集の中から。
可憐で小悪魔な写真がたくさんあるのだが、
ちょっと載せるにはマズイものも(笑)これが限界かなあ。

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写真下
写真集「Irina Ionesco」より(絶版)
/Treville刊発行 1991年
ISBN 4-8457-0668-7

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「思春の森」はサイトがありますが英語です。興味のある方、ぜひ。

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