First Kiss

幸坂かゆり Weblog

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私の心の待ち遠しい「嵐」は、
昨日、無事、ポストに届けられました。
大澤さんのCD「夏の終わりの午後」

ちょうど、台風の影響で、ずっと天気も悪く寒かったのに、
昨日は暑いほどで、それでも真夏のそれではなく、
まさに、夏の終わりにふさわしかった。

コンセプトがまったく違うとのことで2つのCDに分けられていて、
パッケージはDVDのような作りだった。
開けると、中にはてのひらに収まるようなブックレットと歌詞。
ブックレットは手に取って、動揺してすぐしまった。
家族が見ていたからだ。なぜ動揺するのか。

表紙がヌードの女性のイラストだったからじゃあ!

で、ふふ。後でじっくり聴いて、見て…と、わくわくは高鳴っていった。
そんな夏の終わりの…(しつこい)
そして、みんなが寝静まった真夜中。聴いてみた。
まずは、しっとりとしたイメージのタイトル曲のCDから。
ああ。自分の精神状態のせいかも知れないが、
得体の知れない淋しさが襲ってきた。でもきらきらと、いい曲だ。
歌詞にも出てくるが「海の底」に沈んでいるような、滑らかさに酔った。
何となく泣きたくなる。

次いで、2曲目。
ゴキゲンだった。暖かい地方に行ったかのような空気。
風を感じるメロディーライン。軽くて踊り出したくなるようなキュートでセクシーな曲。
3、4曲目はその2曲のボッサヴァージョンとソウルヴァージョン。
全然違う印象で、どれもゆっくり好きになっていきそうだ。

そして問題の2枚目のCD。
タイトルは「ABnomal」ア、アブノーマル…うむ。ぴったり。
全部で4曲。ブックレットにはこちらのCDの解説。
大澤さんちでは「過激」などと伝えられていたので若干緊張。
が、聴くと、確かに複雑に音が絡みあっていて、
脳みそを刺激されるような良い意味の「麻薬」のようで、
ノリに身を委ねてしまうと、なんとも心地良い。
これは溺れてしまうかも、となぜか焦るくらいだった。

ブックレットには、大澤さんの描いたイラストとコラージュ。
大澤さんの描く女の子は、ヌードだったりポーズが色っぽかったりするのですが、
何となく線の細さや色のせいなのか、キュートな印象。コラージュは見ていると、
引きこまれてしまって気がつくと30分、とか経っている。
大澤さん自身の音楽と似ている。やはり麻薬のようだ。いやしかし、かっこいい。
結局、くりかえし、くりかえして、両方のCDを何度聴いただろうか。
波のように、激しかったり、穏やかだったり、
その魅力的に踊る音をずっと感じていたい。

そんな訳で、昨日は堪能させていただきました。
家族中が平和に、バラエティなんぞを見て過ごす中、
ひとりで、イヤホンで聴く音楽はイケナイ感じで良い。
素知らぬ顔をしていても秘密を隠し持っているのだ。
いつも、秘め事は私の手の中にある。

***

巻貝の画像は「+karinko 写真素材+」様からお借りしました。


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突然、デュラスの「愛人」を思い出した。

あの物語は、多分、ヒロインの少女にとっての初恋が、
いきなり愛人関係だったのだと思う。

◇◆◇


私がその物語を読んだ時、既に成人していて、
ちょうど映画化になったので、見に行った。
ヒロインの少女は15歳。船上で出会った金持ちの中国人青年の愛人になって、
待ちあわせる部屋で、毎夜、激しく愛し合う。
結局、中国人は許婚と結婚してしまい、その関係は壊れる。

舞台は20年代のインドシナ。
男物の帽子をかぶる彼女に、目を奪われて声をかける。
その出会いの場面から、この後の官能の世界がわかるようなシーンだった。
少女は愛情を求めている訳ではなく、ただ男に抱かれることを望んでいた。
最初はそうだった。男は少女のことを愛している、と言うけれど、
少女の方は中国人なんか嫌いと言う。
けれどラスト、少女は船に乗り、今までの生活に別れを告げてから気づく。

夜の船上で、紡ぎ出されるピアノの音で。
もしかしたら、彼を愛していたのかもしれない、と。
幼いがゆえ、愛を見出すことができなかった彼女が、
男を愛していたと認める。あれは初恋というには痛々しい。
しかも、肉体から始まった関係。
それでも一生忘れられない、思春期の記憶だろう、と思う。

ラスト、年老いたかつての愛人が作家になった彼女に電話をする。
そして言う。

「以前と同じように、自分はあなたを愛している。
 死ぬまであなたを愛するだろう。」

そこで、映画は終わる。
私にとっては、印象的な場面が多くて、
忘れられないせつない映画です…



/3990円(税込)
監督 ジャン・ジャック・アノー


ほぼ自伝であるデュラスの原作は素晴らしいです。
やはりこの原作あっての映画でした。

文字数が少なく、行間も広く、的確な表現で。
彼女の作品は「磨き抜かれた真珠」と言われるだけあって、
確かな文筆力で、読ませてくれます。
熱さを滲ませる冷たさは、私が一番好きなものかも知れない。
主演を演じた、ジェーン・マーチがとても好きだった。
最近、見ないけれど今はどんな活躍をしているのかな。


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百田千峰さんの「嘘つき金魚」を読んだ。

大好きな世界でした。
読んですぐに読み終わってしまうほど、短いのだけれど、
何度も読み返してしまう。

昭和初期のような絵柄。「乙女」と呼ぶにふさわしい。
この絵柄で、恐怖物とか描かれたらさぞ恐ろしくなるであろう、と
ない事を想像してしまうほど自分の世界を持った方。
同時にかわいかった。昭和初期、なんて書いたけれど、
作品の中では携帯電話も出てきて、現代とミックスしている。
昭和からタイムスリップして来たようだ。

上質な画集を見ながら、お話も楽しめる、という作品。
何度も何度も読み返してしまう。
そして、いつまでも絡みつくように印象に残る。



/青林工芸舎 1260円(税込)
ISBN 4-88379-190-4(2005.7.25)


  恋はみじかい
  夢のようなものだけど
  女心は
  夢をみるのが好きなの

  夢のくちづけ
  夢の涙
  喜びも悲しみも

  みんな夢の中


/「みんな夢の中」

作詞・作曲 浜口庫之助
歌 高田恭子

BGMはこの曲で。

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昨日、北見市で開催されているウィリアム・モリス展に行ってきました。
モリス夫人であるジェーンが画家、ロセッティのファム・ファタールだったので、
ちょっとミーハー感覚で見に行った感は否めない。
北見市は美術館というのがほとんどなくて、
私自身、お金をちゃんと払って開催される展覧会に行くのは初めてだ。

◇◆◇

音楽も流れていない静かな空間。そこは入った途端にそうだった。
この日、晴れていたがその雰囲気は外の暑さを一気に引かせてくれた。
白い壁には世界の教会で画家、バーン・ジョンーンズらと共に、
デザインを手がけた荘厳なステンドグラスが飾られていた。
天使等に目がない私はいきなり一枚目の作品で頭をがつん、と殴られたようだった。
しばらくは、そのステンドグラスに目をやっていたが近くで見すぎて目が疲れた。
まっすぐ歩いて奥まで行くと、結構な広さがあった。
その広い空間の中に、白髪の上品なおばあちゃんが座っていて彼女が芸術作品そのものに見えた。

モリス氏は、デザイナーである。今でも、内装品などで彼の作品を見ることはできる。
しかし、100年前の絨毯や、壁掛けを直に見て、所々に修復の後があったりするのを見つけると,
つくづく、手作りだなあと感じる。すると、今まで座っていた白髪のおばあちゃんが、
すっと立ち上がった。展覧回の関係者だったのだ。

そこで、じっくり見る私に声をかけて説明してくれた。

 こんなに修復の後があるんです。ほら、ここにも。
 本当だ。すごいですね。

そんな会話しかできなかったが、いつまでこうして展示できるかしらね。
と、言われ、物は永遠ではないんだな、と心がしんみりした。
美しく、アシンメトリーな壁掛けを過ぎると壁紙が展示されていた。
たくさんの花々。独自の色使いに、姉も私も感嘆。
まるっこいものが好きな私は個人的にふくろうの絵や、
苺を取る小鳥の絵に目がハートでした。かわいいの。

椅子やランプの展示は、座ったら壊れそうなほど華奢だった。
それはやっぱり手作り独特のもの。触ってはいけないのが、もどかしい。
絨毯にしても壁掛けにしても、あの感触を味わいたかった。(無理だが)

一角に、椅子、テーブル、壁掛け、鏡が、
ひとつの部屋のように飾られていた時、
きっと丁寧な暮らしをしていたひとなんだろうな、と思う。
モリス氏が普段からモットーとしていた言葉は「If I Can」だったという。
「もしもわたしにできるなら」
謙虚だ。そして真剣だ。手抜きのない仕事、
その「If I Can」は、それぞれの作品に表れている。

書籍の展示に至っては、その古さが圧巻だった。フォントデザインがかわいい。
あれも触ってみたかったなあ。どれもこれもゆっくりじっくり見て、一番最後、
彼自身、そして、家族の写真がかけてあった。
ほほぅ。これがジェーン・モリスか、と私のミーハー心がまた疼く。

ロセッティは、死ぬまで彼女を愛し続けた。彼の絵を見たら一目でジェーンとわかる。
しかし彼らの恋愛は一時で、ジェーンは後にロセッティには会っていない。
ロセッティにも奥さんがいたから、その奥さんは色々見抜いていてかなり苦しんだという。
その結果、アヘンチンキを服用し過ぎたのが原因で死んでしまった。
ロセッティ自身は、奥さんを愛していながら、結局、彼女を救うことはできなかった。

更に、ロセッティが亡くなる少し前、奥さんの亡霊に悩まされた。
それでもロセッティが最後まで手に持っていたものはジェーンが描かれた絵だったという。
それは…奥さん怒るよね。亡霊になっても出てくるよね…。
芸術家は素晴らしい作品を残すけれど少々身近な人間に対しての想像力がない。
恋愛は、いつの時代もままならないけれど浅はかだ。
なんて事を、モリスの写真の前で考えていた。不謹慎だ。

話は逸れますが、美術館という空間はものすごく自分に合ってる。
何より、心が落ち着くのだ。あのしん、とした感じ。
ただそれらを作った芸術家の息吹だけが感じられるあの部屋。
一日中でもいられるだろう愛しい空間。私は大いなる宝物の心情を手にし、出口に向かった。
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「ウィリアム・モリス ステンドグラス・テキスタイル・壁紙デザイン」

/ ウィリアム・モリス/作 ブレーントラスト/編集 シナジー株式会社/編集
出版 ウィリアム・モリス出版委員会 (ISBN:4-340-02711-1)
2005年07月 2,205円(税込)
日本各地で開催されている、モリス展のカタログ。
この日展示されていたすべての作品が詰まってます。

上画像は「いちご泥棒」
アシンメトリーデザインなのにすべての鳥を見てしまう。可憐な作品です。 


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とある、暑い日の事だった。

ミミ  ああ、もう!
    教授、遅いにゃん。
    何分待たすのよ!

教授 いやあ、悪かった。
    待ったかい。

ミミ  ・・・・・・。

教授 たった10分ほどじゃないか。
    そんなに怒らなくたって。

ミミ  いえ。暑くにゃいんですか?
    その恰好。

教授 ・・・で、今日の話題にまた困ってるのか?

ミミ  あ、そうそう。
    昨日小説更新したら、
    重い話題になっちゃったから、
    軽い記事にしたいんにゃって。

教授 軽い記事にオレを使うのか。

ミミ  あにゃ。落ち込んだ?

教授 どんな感じがいいんだ?

ミミ  うーんとね。また美女系。

教授 うむ。美女好きの、
    きっかけになった女性とか・・・。

ミミ  あ。なるほど。さすがにゃん。教授

教授 (謎めいた微笑み)

ミミ  じゃ、さっそく言うにゃん。


◇◆◇



こうして、またミミはブログ内容に困るカユリのために、
こっそり教授と待ち合わせをして、話題をもらったのだった。
それにしても、美女と聞いただけで、
あんなに話が早くなる人も珍しい。
それに、この暑い昼間に、なぜあんな服装を・・・。

そう心の中でミミは思いつつ、
またお駄賃をもらいにカユリの待つアトリエに向かった。




そんな訳で、美女好きかゆりでありますが、
そこに至るまでの、きっかけの運命の女性がおります。
嫉妬とか通り越しちゃって、ああ、なんてこの人はきれいなんだろう、
と、純粋に憧れてしまった人。


そのひとは、メアリー・キング(Mary King)さん。
1996年頃「JJ」というファッション雑誌で活躍していた女性である。
ハワイ出身で、インテリア・デザイナーを目指していた彼女。
しかし契約が終わったのだろうか、突如その雑誌で顔が見られなくなった。
その後、夏のハワイ特集などで見かけ、今ではまったく目にしない。
あんなに人気があったのに。
しかし、ある日のハワイ特集で、
彼女のプロフィールが紹介されていて、
その時、なぜ急に出なくなったのかがわかった。

契約期間はあと1年あったという。
しかし、強烈なホームシックに襲われ、ギブアップしたそうだ。
それもそうだろう。

彼女の人気は、うなぎのぼりで、
今までは水着の特集などでしか、見かけなかったのが、
そのプロポーションの良さからか、
ニューヨークやら、色んな場所にロケに行っていた。

彼女の載った、別冊の小冊子は今でも私の宝物だ。
最初は輝くような笑顔で、写っていた彼女。
しかし、最後の方では、目の下にクマを作り、元々の細さよりも更に痩せ、
見ていて、痛々しかった。彼女の魅力はハワイの明るい太陽の下での、
ほがらかな笑顔だったのだ。

どういう状況だったのかは関係者ではないからわからないけれど、
彼女の契約が切れる少し前、写真が驚くほど小さくなった。
大きく出ている他のモデル達よりも完璧に服を着こなしているというのに。

その後、何度かふっきれた様子で写っているのを見た。
その時は体重も元に戻ったように健康的に痩せていて、あの笑顔も戻っていた。



つい、思い入れのある女性なので、多くを語ってしまったが、
今と違い、96年頃というのは本当にセクシーな女性というのを、
雑誌であまり見かけなかった。

水着姿もどこか、可憐というのが多かったし、
モデルさん達も恥ずかしげだったりして、
どちらかと言えば、かわいくて男性受けするものばかりだった。
その中でメアリーは凛としていて、水着や服に合った表情を見せ、
時には、キュートに、時には、挑発的に、変幻自在に自分を変化させ、
何より納得できるのが、その素晴らしいプロポーションだった。

当時は、胸に注目を集めて、挑発的な瞳をカメラに向けるような日本人はいなかった。
メアリーはハワイの人だが、黒い髪を持ち極めて日本人に近い顔つきだったので、
そのポーズに、ど肝を抜かれた。一発でファンになってしまった。
そのメアリーちゃんを見ていただこう。


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当時、畑野浩子ちゃんと一緒の撮影でした。
彼女はまた、とても細くて、
比べるというのは悪趣味だけれど、
子どものように映った。

うーん。メアリー、スタイル抜群。


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この写真で驚いたのです。
画像が荒くて申し訳ないのですが、
この目と、仕草。
堂々と胸に視線を集めるようなポーズは、
当時、あまりなかった。
特に日本人ぽい顔つきの人では。


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これは、人気がどーん、と出た時、
この時の笑顔が素晴らしかった。
また、ポーズもどんどん周りと一線を引くような、
鮮やかさを持っていった。



・・・ということです。

ミミたん、ありがと。教授は、元気だった?

ミミ  元気だけど、暑そうだったよ。
    写真撮って来た。

こ、この恰好は・・・!(絶句)

◇◆◇


「やあ、待ったかい」

と、照れながらミミの許に向かう教授。
この日は、34度もあったというのに。
そして、この後、教授の放った一言は、
彼自身の美貌に、傷をつけることになるのだった。


教授 君。

ミミ  にゃに?

教授 食べ過ぎじゃないか?最近、太っ・・・

ミミ  にゃーーー!しゃーーー!


がりがりがり。

ご想像に、お・ま・か・せ♪


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10分遅れた教授

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頼りになるM姉こと密林さんから、
こないだ放送された、
BSの大澤さんが出演した番組のビデオが今日、届いた。

もちろん、
家族がいるその時には、見ない。
みんなが寝静まり、心が完全に落ちつく真夜中まで待つ。

そして、先ほどやっとビデオを回した。
心臓がうるさい。思わず、正座。

◇◆◇

一問一答形式の、インタビューからその番組は始まった。
真剣なようで、時々思いつかないような、おどけた答えまで盛りだくさん。
即答するものから、顎を触りながら、しばし考えて導き出す答えまでさまざま。
面白い。いつまでも聞いていたい。

80年代や、青年時代など、その時々でテーマを決めて、進んで行く。
やんちゃだった頃、多感だった頃の大澤さんが見え隠れする。

ただ、どんな時も大澤さんは風通しの良い答を出す。
こちらが緊張してしまうような活動停止の時のことまで、
風の如く、質問に答える。

一連のそれぞれのテーマの後に楽曲を歌う。
私には、去年11月以来の大澤さん。
胸はもちろんときめく。けれど、何か余裕がある。
何だろう、と思ってみると、それはきっと大澤さんのなせる技だと思った。

大澤さんがマイクを持つ手は、しっかり力が入り、
最後まで、ギターの余韻を丁寧に響かせる。
が、大澤さんの奏でる音と声は換気が良く、
ひたむきさが、逆に気持ちをリラックスさせてくれるのだ。

どの曲も色褪せない。
どんなに以前の曲でも。もちろんカバー曲でも。
その中で「自分らしい楽曲」と答えた「宵闇にまかせて」は、
何て自由自在な曲だろう、と思った。
色んなアレンジで何枚ものアルバムに収録されているこの曲は、
今回も、ムードたっぷりで酔ってしまいそうだった。

ビートルズのカバー。
レイ・チャールズのカバー。

そして、
「心の師匠」と答えた、
カエターノ・ヴェローゾのカバー。
慈しみながら歌う大澤さんの横顔に見惚れた。

その後、大澤さん自身の曲での、楽しそうな笑顔も忘れられない。
手が勝手にリズムを取るのだろうか。ゆるゆると動く。
その真剣さが見ている方には悩ましく映る。
アドリブは、口笛を吹きたくなるほど、素晴らしい。

そして、
今回初めて聴いた新曲、「夏の終わりの午後」

懐かしいような、シンプルでミディアムなバラードだった。
そこでも、大澤さんの声と抑揚は風通しが良く、
淋しい気分にはならずに済んだ。

この曲があれば、これから迎えるせつない夏の終わりの、
「海の底に沈む」気持ちの時も「光」を見つけられる。
「愛しいさざなみ」のように、
それは、幾度も甘い想いに変えられる。


何度も何度も繰り返して歌を聴いた。
一問一答を見た。
何度も、
そうか。
最後の問いかけ「LIFE GOES ON」の答えに、
大澤さんは、

「地球はメリーゴーランド」と言った。

回転木馬。

何度も回転(Repeat)させることができる、
素敵なプレゼントをもらったのだ。ありがとう。大澤さん。

◇◆◇

普通の、感情が入るインタビューではなく、
クールに発せられる、篠原まさのりさんの一問一答は、新鮮だった。
この番組は、エルダー層を狙ったものだという。
エルダー層とは、50代~60代。
この番組を理解できるのなら、素敵だと思う。
ちょっとバーのようなセットや、ジャズのようなBGM、
色合いはなるほど、その世代にもわかりやすいかも知れない。

ふふふ。

この番組は、その人の持つ「粋」を試せる番組だと思う。
または、粋を鍛えられそうだ。
私には心地良い空間だった。

***

そして、密林さんはビデオの余ったところに、
以前の私が見ていない大澤さんを入れてくれた。
その中には、私が誤って消してしまったものも含まれていて、
涙がちょちょぎれるほど、嬉しかったです。

新曲はまだ発売されていない。
けれど、今日、過去の大澤さん、現在の大澤さん、
そして少しだけ未来の大澤さんを、早足で見たような気がした。
きっと、デジャブーが起きる。そんな予感で一杯だ。

密林さん、ありがとう!

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うむむ。病院で薬を替えてもらえず、
減らされたが、粉薬でおまけにかなりのパウダー状。
口に入れようとすると四方八方に広がり、がはっ!となる始末。
とほほ。まあ、しょうがない。

ところで、昨日、見たことのないURLの方が、
「ソファーの上でロマンスを」を見に来ていらしたので、
お邪魔してみるとどえらく褒めてあった。こちらが照れてしまうくらい。

そのサイトさんは「Mystery Circle」さん。
何やら、お題があり、小説を書いていくという作家さん応援サイトなのでした。
で、私も参加しませんか、とのお誘いを受けている。
びっくりだった。正に日常から玉手箱。
で、どんなふうに書いていただいたのかと言いますと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・溜息が出ちゃう程の、「圧巻」な小説を書く人だよ。
まず、blogタイトルからして、センスが違うよね。 
まるで別世界の人・・・そうだね。 
例えれば、しっかりとエンターティメントな作品を作り上げる人だね。
とりあえず、「そして僕は途方に暮れる」を読んで見るといいかもよ。 
抜群の作品センスの人だから・・・。
うわぁ・・・。 無理は承知で、誘ってみようかな?
断られたら痛いし、参加だったら恐れ多いような気もするし・・・。(我侭)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いや、そんな。我侭だなんて。
こちらこそ、そんなふうに思っていただいて恐れ多いです。
参加については、まだ色々考えてみようと思いますが、
その気持ちが、とてもありがたく思います。
私の小説を全部読んでくれたそうである。ああうう。嬉しい。
何か、思いがけないところからプレゼントをいただいたようだ。
もう少し、迷わせてね。

◇◆◇

ところで、日付けも変わって、今日は、
楽しみにしていた大澤さんテレビ出演の日である。
姉にビデオテープを渡し、アニキをおだて、何卒、と言う気持ちだ。
なので、私は後日見ることになる。
いいの♪ワガママ言わない♪だって、この間までは見られなかったんだもの♪
と、音符だらけになってしまうほど楽しみである。どうか失敗しませんように。

そして、今日は(もう昨日)友達が訪ねてきてうちの乱れ咲き金魚草を分けた。
もう夜で、真っ暗だったのだが、懐中電灯で照らし、
なるべく蕾の多いかわいい小さなやつを渡した。うまく咲くといいな。


一枚の絵から、物語が浮かび上がる時がある。多々ある。
好きな絵は、宗教画や天使たち。
この世のものではない、というものに惹かれます。


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レーニ(Guid Reni)
「聖マタイと天使」/1620?21年

この祖父と孫のようなマタイと天使が好き。
でもって、このマタイ男前ではないですか。
この鼻の整い方。この天使の愛らしさ。
一生懸命、おじいちゃんに、
「あのね、あのね」と話かけているような手つき。
かわいいです。今、この絵画で話爆裂思考中。


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デ・モーガン(Everyn de Morgan)
「死の天使」

この構図が素晴らしい。
年上にたしなめられる年下の男(女?)
実際は死神だったりするのですが、
いけない恋に突っ走る男女に思えてならない。
手の表情とか、死神の閉じた瞼とか、
右のひとの訴えかけるような瞳とか。
見えにくいのが非常に残念。


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レヴィ=デュルメル(Lucien Levy-Dhurmer)
「サロメ」/1896年

以前は「エヴァ」を紹介しました、レヴィ=デュルメル。
サロメが熱望したヨカナーンの首。
首だけになったヨカナーンにくちづけている所ですが、
せつない恋人同士に見えてしまう。

ヨカナーンの横顔も男前。サロメも魔性の女ではなく、
とても純粋な乙女に見えてたまらなく好き。


絵画を見るのは大好き。
特に人物の描かれたものが好き。感情の機微をふっと感じ取れるような、
エロスでなくてもエロスを感じ取れるような。


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とある日の、会話である。

ミミ  にゃおん。教授ぅ。
    何か、ここのところ、
    毎日用事があって、
    歩いているせいか、
    疲れた、って、
    カユリが言ってたよ。


教授 そうか。しかし、
    カユリには、まだブログの更新と言う
    仕事が残っているだろう。


ミミ  それはわかってるよぉ。
    ブログは毎日、楽しいらしいよ。


教授 それならいい。
    では、今日は何を書くのか、
    聞いているかね。


ミミ  それを悩んでるんじゃないかなぁ。


教授 うむ。
    まあ、一人の人間にそうそう、
    話題はないな。芸能人じゃないし。


ミミ  芸能人だって、それほど毎日が、
    エキサイティングじゃないよ。
    きっと、マスコミが騒ぎすぎなんだよ。


教授 うむ。まあ、そうとも言えるね。
    ・・・では、他の人の話題でも書いたらどうかね。


ミミ  噂話を書けって、カユリに言うの?


教授 いやいや。好きな事に絞ったらどうかね。


ミミ  好きなコト?オオサワさん?


教授 あ。いや、そうだが、その・・・。
    よく画像検索しているじゃないか。
    その・・・。なんだ。美人画なんかを。


ミミ  センセ。見たいなら見たい、って、
    言えばいいじゃん。


教授 ば、ばかな。あくまでも私は、話題を提供しているのだ!


ミミ  はいはい。言っておきますにゃん。


◇◆◇



そして、かゆりは、
愛猫・ミミにこっそり教えてもらった話題を聞いた。
美人、と言うかピンナップガールズの話が聞きたい、
けどホントは教授が見たいってさ、と言われたので、載せることにした。
ミミは、かゆりにお駄賃をもらい、嬉しそうにおやつを買いに行った。





そう。私は何度も言っているが、
美しいものが好きだ。
「美」は、人それぞれ違うが、最初から完璧なものではなく、
絶対的にある、崩れた部分。
そこを一生懸命、完璧に形作ろうと努力している様が好きなのだ。

ピンナップガールなどは、
カメラに納まった時は、胸がぼん、ウェストきゅっ、お尻がぴゅん、
と、突き出ていて、完璧に見えるが、
かの、マリリン・モンローのように、コンプレックスを抱えている人がほとんどだ。

けれど、それを本人はもちろん、
衣装、メイク、光の加減、などにしつこいほど、こだわった結果だ。
そんな努力から生み出される一枚の傑作、というものに、とても魅かれる。




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クローディア・シファー(Claudia Schiffer)

彼女の生まれ持ったプロポーションは、素晴らしい。
しかし、実はメイクしない顔は、幼かったりする。
けれど、そこがまた良い。
作り上げたあとの、気の抜いたあどけなさは、完璧さがあってこそ、光る。
有名な「GUESS?」の写真を見た時は、脳天を殴られたような、
心地良いショックがあった。



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レティシア・カスタ(Laetitia Casta)

ぽってりと厚い唇は、やもすると、そこだけが目立つ。
胸が大きくて大柄に見えるが、独特の上品さを持っていて、
露出が多いため、いやらしくなりがちなポーズも、
その雰囲気で、キュートに見える。もちろんセクシーだ。
彼女のピンナップは、迫力満点で大好き。



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アドリアナ・リマ(Adriana Lima)

下着カタログ「ビクトリアズ・シークレット」の写真は、
挑発的な瞳と、豹のような身体が魅力。
彼女にしても黒髪だったり、濃い顔だったり、と色々考えることもできるが、
逆手に取った、ワイルドなセクシーさに拍手。
彼女も、単なる美人ではない。




右上の画像は「完璧な美」と呼ばれる、
シンディ・クロフォード(Cindy Crawford)
彼女の場合、元が完璧な作りなので(ほくろでさえも)
逆に、このようなピンナップな写真では、完璧さが崩れて隙が出て良い。
結構、体格もがっしりしていて、強そう。
健康的な魅力を感じる一枚です。

もちろん、ここに登場してもらった彼女達以外にも、
たくさんの麗しい方はいる。
ここで紹介したのは、0・001%にも、満たないだろう。
これからも、いるだけで、何かを物語るような素敵な画像を見つけたい。
そして、それに相応しい文章も、書いていきたい。
そんなふうに、決意を新たにするのでした。


さて、


最後に、教授に出てきてもらいましょう。
見たかっただけなんですってね。教授。・・・教授?
まあ。やっぱり図書館なんて入って、調べ物?
(かゆり、教授の食い入っている本が気になり、ふと覗く)


そ、それは!


教授は、大きな本の間に、更に小さな本を挟んで見ていた。
そこには、お色気たっぷりの美人のお姉さんの写真が載っていたのであーる。
ミミちゃん。
また、教授について色々、教えてね。
カリカリ、弾むわよ。


ミミ  オッケーにゃん♪ごろにゃ?お


こうして、カユリとミミは手を組み、
実は教授のことを探っていたのだった。


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教授(仮)

まさに、覗き込んでいるトコロを撮ったものである。←(嘘)





ちょっと、遊んでみました。
ノンフィクションとフィクションが、ごちゃまぜです。


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無事、観る事ができました。
楽しみにしていた今週の「僕らの音楽」

今夜の出演は何度も書いてしまいますが、
25周年を迎えた、鈴木雅之さん。
対談のお相手は菊池桃子さん。
華を添えるのは、愛する大澤誉志幸さん。

曲目は、

「ランナウェイ」
with/桑野信義 AJI

「渋谷で5時」
with/菊池桃子

「ガラス越しに消えた夏」
with/大澤誉志幸 DEPAPEPE

「君を抱いて眠りたい」
(鈴木さんの新曲)

味わい深い4曲でした。

+++++

当然、私のお目当ては大澤さんなのですが、
何か不思議な感じで番組が進んで行くようで、
要するに、引きこまれたのでした。

鈴木さんの声も大澤さんの声もハスキー。
なのに、あの違いは何なのだろう。
良い悪いなどを比べているのではなく、
二人が合わさると、映像になって声が見えるようなのだ。
有名なサビの部分、

「さよならを繰り返し 君は大人になる」

そこで、鈴木さんのパートより更に高いパートで歌う大澤さん。
その時、水晶のような透明感を思った。
大澤さんの歌う場所だけ、後ろのセットのカーテンが開いていて、
彼のところだけ、昼間のようだったが、そう言えば、と思う。
大澤さんの印象が違う。ここ最近。
もちろん、歌う曲のジャンルなども変わったという事は、
心の変化なども関係しているからだと思うが、
葉っぱから落ちる寸前の朝露のきらめき、というイメージを大澤さんの全身から感じる。
そんな現在の大澤さんが歌った「ガラス越し~」は、
癒されるような優しさに満ち溢れていました。
大澤さんをそんなふうに導いたものを知りたい、と思う。絶対知りえない事だけど。

そして、本編ですが、思いがけず(とても失礼だ)楽しく見ました。
菊池桃子さんはイメージ通りの人。
話すたびに時々、恥ずかしそうに俯いてかわいらしい。
なのに、時々ふっと意志の強さを感じる不思議な人だ。
そしてあの一生懸命なまなざしは見るものを惹き付ける。
鈴木さんとの圧倒的な差である声量を気にしていた菊池さん。
それでも、10年経ち、今回のためにボイス・トレーニングまでして、
テレビでは初めての「渋谷で5時」を披露していた。
真っ赤な、背中がクロスされたドレス姿はセクシーで、
やはり10年という時を感じさせる大人の香りがしたけれど、
まなざしは、やはり10年前のように一生懸命で、澄んでいた。

そして、微笑ましかったのは「ランナウェイ」を歌った時に隣にいた桑野信義さんとの、
ちょっとしたやりとり。夜の香りが漂う「ランナウェイ」も魅力だった。
今回、見ていて、みんな雰囲気が違って面白かった。
菊池さんの清涼感、桑野さんの和み、そして、大澤さんの透明感。
そのすべてを包むように鈴木さんは新曲の「君を抱いて眠りたい」を歌った。

ごく個人的な事言っちゃうと、もっと大澤さんの顔をはっきり見たい!とか、
曲が短すぎだー!ありましたが(笑)
それでも今回、ゆったりとした、この番組に出てくれて良かった。
静かだけれど、大澤さんがいる、というだけで安心できました。

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※始まる前のかゆり

不安的中。
猫がなぜか番組が始まるぞ、というその瞬間に、
何かを私にせがみ出し、右腕を服ごと引っかかれ、
更に、緊張していたせいかトイレに行きたくなった。もちろんここはガマンだ。
しかし、大澤さんが出た段階で、
今まで騒いでいた猫(くろ)はなぜか横で眠ってしまった。
やはり癒されたのだと思う。超個人的結論。
大澤さんはやっぱりすごいんだ!かっこいいんだ!
オーラがあるんだ!しかも動物までも癒すスーパーオーラだ!
好きだ!大好きだ!惚れまくりだ!もう離すもんか!(?)

以上(異常)大澤さんの代わり、とばかりに猫をぎゅっとする、
かゆりでありました。

素敵な音楽をありがとう。 

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